事業内容
I-PEX株式会社とその22の子会社から成るI-PEXグループは、電気・電子部品事業、自動車部品事業、設備事業を主要な業務としています。電気・電子部品事業では、細線同軸コネクタや超小型RF同軸コネクタなどのコネクタ及び関連部品、さらにはHDD用機構部品などのエレクトロニクス機構部品を製造・販売しています。これらの製品は、ノートパソコンやスマートフォン、デジタル家電向けに供給され、機器の薄型化や高画質化、高速通信に貢献しています。
自動車部品事業では、車載用センサ、車載用コネクタ、自動車関連部品などの自動車電装部品を提供しています。これらは自動車部品メーカーを通じて自動車に搭載され、高温や振動環境下での高い接続安定性を実現しています。
設備事業では、半導体樹脂封止装置や半導体封止用金型などを製造・販売しており、半導体製造の後工程で半導体内部を樹脂で保護する封止(パッケージ)工程に投入されます。
I-PEXグループは、これらの事業を通じて、電子機器や自動車産業の発展に貢献しており、グローバルに展開している製造・販売ネットワークを持っています。シンガポール、マレーシア、フィリピン、中国、タイ、ベトナム、インドネシア、アメリカなど、世界各地に現地法人を設け、地域に根ざした事業展開を行っています。
経営方針
I-PEXグループは、電気・電子部品、自動車部品、設備事業を核とし、デジタル社会の価値創造に貢献することをコーポレートビジョンとしています。同社は、次世代デジタル通信技術の支援、MEMS技術の活用、自動車の電動化市場への展開、ロボット・ライフサイエンス市場の開拓、コーポレート機能の強化、ガバナンス及びコンプライアンス体制の強化を中期経営方針の柱として掲げています。
財務体質の強化と事業構造の改革を優先的な課題として取り組んでおり、効率的な設備投資や生産技術の開発、在庫圧縮や売掛金の早期回収によるキャッシュフローの向上を目指しています。また、技術革新の速い環境下で、選択と集中を進め、付加価値の高い製品をタイムリーに市場に供給することで、事業ポートフォリオの最適化と安定した収益の確保を図っています。
電気・電子部品事業では、データセンターや通信基地局への参入、拡販を進め、高周波・高速伝送技術を活用して新市場への参入を推進しています。自動車部品事業では、自動車の電動化・電子化に合わせた製品開発に注力し、設備事業では、パワー半導体や車載半導体向け封止装置の需要増に対応しています。
さらに、グループ全体では「I-PEX Vision 2030」の達成に向けた施策を実行し、特にMEMS関連ビジネスの成長に注力しています。これらの戦略を通じて、I-PEXグループは中長期的な成長と企業価値の向上を目指しています。