事業内容
東芝テックは、事務用機械器具及び電気機械器具の開発、製造、販売、保守サービスを提供する企業であり、その事業は主にリテールソリューション事業とワークプレイスソリューション事業の二つのセグメントに分かれています。
リテールソリューション事業では、国内外の市場を対象にPOSシステムやオートIDシステム、それらに関連する商品の開発から販売、保守サービスまでを手掛けています。国内ではTECブランドで、海外ではTOSHIBAブランドを中心に、子会社や代理店を通じて製品を提供しています。このセグメントには、東芝グローバルコマースソリューション社や東芝テックソリューションサービス㈱などの関係会社が含まれます。
一方、ワークプレイスソリューション事業では、国内外の市場に向けて複合機やオートIDシステム、インクジェットヘッドなどの開発、製造、販売、保守サービスを展開しています。こちらも国内では東芝テックと代理店が、海外では子会社や代理店を通じてTOSHIBAブランドで製品を販売しています。このセグメントには、東芝アメリカビジネスソリューション社や東芝テック深圳社などが関係会社として位置づけられています。
これらの事業を通じて、東芝テックは幅広い製品とサービスを提供し、国内外の多様な顧客ニーズに応えています。
経営方針
東芝テックは、2023年5月26日に策定した「中期経営計画(2023~2025年度)」を通じて、グローバルトップのソリューションパートナーを目指し、事業転換と企業変革を推進しています。同社は、新しい価値創造への挑戦とステークホルダーとの約束の実現を基本方針とし、社会課題の解決に貢献する新たな価値を共創によって生み出すことを目標に掲げています。
リテールソリューション事業では、流通業界の省人化ニーズやデジタルトランスフォーメーション(DX)の推進に対応し、グローバル顧客基盤を活用したマーケットイン発想の事業構想と実行、戦略的パートナーシップによる高収益新規事業の拡大を図っています。また、米国テキサス州ダラス近郊に開設したInnovation & Incubation hubを中心に、グローバル連携によるデジタル人財強化や、クラウド環境でのデータ一元化と制御が可能な「ELERA」によるソリューションビジネスの拡大を進めています。
ワークプレイスソリューション事業では、2020年に実施した構造改革により、強靭でスリムなグローバル・オペレーション体制を構築し、収益性の改善に努めています。㈱リコーとの合弁会社組成による高付加価値商品ラインナップの拡充や、協業による成長領域への集中と提供価値の変革を加速させることで、収益性回復を目指しています。
これらの施策に加え、外部環境の変化に対応するため、構造改革の効果を維持し、業務の効率化やコスト削減施策を実施することで、長期的な収益体制の構築を目指しています。東芝テックは、これらの取り組みを通じて、2025年度に売上高5,200億円、営業利益390億円などの目標達成を目指しています。