事業内容
THKは、産業機器事業と輸送機器事業の2つのセグメントを持つ企業です。
産業機器事業では、主に直動システムを中心とした機械要素部品の製造販売と、産業機械の製造販売を行っています。直動システムは、機械装置の直線運動部分に用いられ、高速・高精度化を実現する機械要素部品です。省エネルギーに優れ、幅広い分野で採用されています。
輸送機器事業では、自動車や二輪車などの輸送機器向けにステアリング部品、サスペンション部品、ブレーキ部品などの開発設計、製造販売を行っています。
同社グループは、日本、米州、欧州、中国、その他の地域に子会社や関連会社を持ち、製造と販売を担当しています。日本国内では、THK株式会社が直接販売を行い、一部はトークシステム株式会社が担当しています。製造は、THK株式会社のほか、THKインテックス株式会社、THK新潟株式会社、日本スライド工業株式会社が行っています。
米州では、THK America, Inc.が販売を、THK Manufacturing of America, Inc.が製造を担当しています。また、輸送機器要素部品の製造販売はTHK RHYTHM NORTH AMERICA CO., LTD.などが行っています。
欧州では、THK GmbH、THK France S.A.S.が販売を、THK Manufacturing of Europe S.A.S.、THK Manufacturing of Ireland Ltd.が製造を担当しています。輸送機器要素部品の製造販売はTHK RHYTHM AUTOMOTIVE GmbH、THK RHYTHM AUTOMOTIVE CZECH a.s.が行っています。
中国では、THK(中国)投資有限公司、THK(上海)国際貿易有限公司が販売を、大連THK瓦軸工業有限公司などが製造を担当しています。輸送機器要素部品の製造販売は蒂業技凱力知茂(広州)汽車配件有限公司、蒂業技凱力知茂(常州)汽車配件有限公司が行っています。
その他の地域では、台湾のTHK TAIWAN CO., LTD.、シンガポールのTHK LM SYSTEM Pte. Ltd.が販売を、ベトナムのTHK MANUFACTURING OF VIETNAM CO.,LTD.が製造を担当しています。インドのTHK India Pvt. Ltd.と韓国の三益THK株式会社は販売と製造を行っています。
経営方針
THKは、「世にない新しいものを提案し、世に新しい風を吹き込み、豊かな社会作りに貢献する」という経営理念のもと、機械要素部品の製造・販売を行う企業です。
同社の成長戦略の柱は、「グローバル展開」「新規分野への展開」「ビジネススタイルの変革」の3つです。
グローバル展開では、日本・米州・欧州・アジアの4極において、現地生産・販売体制を構築し、特に中国やその他新興国での需要取り込みを図っています。新規分野への展開では、これまでの産業機器分野に加え、自動車、医療機器、航空機、サービスロボットなどの消費財分野や、免震・制震装置、再生可能エネルギー関連分野への製品採用を広げています。ビジネススタイルの変革では、AI、IoT、ロボットなどのデジタルテクノロジーを活用し、新たな顧客体験価値の創造に取り組んでいます。
また、同社は「ものづくりサービス業」をビジョンに掲げ、ビフォーサービスからアフターサービスまでの一連の工程をビジネスとして捉え、お客様との接点を広げ、真にお客様に貢献していくことを目指しています。
2026年度の経営目標は、連結売上収益5,000億円、営業利益1,000億円、ROE17%です。産業機器事業では半導体関連や自動化・ロボット化の需要拡大、輸送機器事業では次世代自動車向け新製品の開発・供給拡大などにより、これらの目標達成を目指しています。