事業内容
放電精密加工研究所は、金型及び機械部品等の受託製造並びに販売を主軸に事業を展開している企業です。同社グループは、放電精密加工研究所自体と、子会社1社、関連会社1社から構成されています。
事業内容は大きく分けて3つのセグメントに分類されます。第一に「放電加工・表面処理」セグメントでは、産業用ガスタービン部品や航空機エンジン部品の受託加工、サーメテルコーティング等の表面処理を行っています。特に、クロムフリー塗料を用いた環境に配慮した表面処理剤「ゼックコート」シリーズ(ZEC-888、ZEC-W、ZEC-F)を開発し、販売しています。
第二のセグメントは「金型」で、アルミ押出用金型やセラミックスハニカム押出用金型、金属プレス用金型及びその部品の製造を手がけています。これらの金型製品は、放電精密加工研究所の高品質な放電加工技術によって、精度や寿命の面で優れた特性を持つことが特徴です。
最後に「機械装置等」セグメントでは、直動式デジタルサーボプレス「ZENFormer」や「ZENFormer nano」、分割ステーション構造を持つ「Divo」の製作・販売を行っており、これらの機械を使用した部品加工サービスも提供しています。
これらの事業を通じて、放電精密加工研究所は、産業界における多様なニーズに応える高精度な製品とサービスを提供し続けています。
経営方針
放電精密加工研究所は、金型及び機械部品等の受託製造並びに販売を主軸に、放電加工・表面処理、金型製造、機械装置等の事業を展開しています。同社は、中長期的な社会環境の変化に対応し、持続可能な社会の実現に貢献することを長期ビジョンとして掲げています。このビジョンの下、2022年2月期から2024年2月期までの中期経営計画「中期経営計画2024」を策定し、事業の再構築を進めています。
中期経営計画の初年度である2022年2月期には、全社的なコストダウン施策により黒字化を達成しました。続く2023年2月期では、拠点集約や組織改革、人事制度改革などを進め、新たな経営体制のもとで黒字回帰および持続的な成長を目指しています。
重点施策としては、既存事業の事業構造再構築と環境事業への注力が挙げられます。放電精密加工研究所は、組織体制の改革を進め、重要な経営判断を迅速に下せる体制を整えました。これにより、収益改善、投資効率の改善、事業ポートフォリオの見直し、サクセッションプランの推進など、重要な経営課題に全体最適の観点から取り組んでいます。また、脱炭素・資源循環型社会の実現に向けた環境事業に注力し、社会課題解決へのソリューションを提供しています。
さらに、健全経営によるステークホルダーとの良好な関係の構築・維持、技術・技能の伝承および次世代に向けた人材育成の推進、新しい生活様式における健康な職場づくりの推進、SDGsを意識したガバナンスの強化など、幅広い施策に取り組んでいます。
これらの取り組みを通じて、放電精密加工研究所は、変動性・不確実性が高まる経営環境の中で、持続可能な成長を目指しています。