事業内容
タダノは、建設用クレーン、車両搭載型クレーン、高所作業車などの製造販売を主軸に事業を展開しています。同社グループは、タダノ本社、子会社36社、持分法非適用関連会社3社で構成されており、幅広い製品ラインナップを有しています。主要製品には、オールテレーンクレーン、ラフテレーンクレーン、クローラクレーン、トラッククレーン、カーゴクレーン、高所作業車などがあります。これらの製品は、建設現場や物流、インフラ整備など、多岐にわたる分野で活用されています。
タダノの事業は、日本をはじめ、欧州、米州、その他の地域においても展開されています。日本国内では、タダノアイメス、タダノアイレック、タダノエステックなどの子会社が販売、製造、サービスを提供しています。欧州では、タダノ・ユーケーLtdやタダノ・ファウンGmbHなどが販売および製造を行い、米州ではタダノ・アメリカCorp.やタダノ・マンティスCorp.が市場を担当しています。その他の地域では、多田野(北京)科貿有限公司やタダノ・イタルタイCo.,Ltd.などが販売を手掛けており、タダノ・タイランドCo.,Ltd.やタダノ・クレーンズ・インディアPvt.Ltd.が製造・販売を行っています。
これらの事業を通じて、タダノはグローバルな視点での事業展開を進めており、各地域のニーズに応じた製品提供とサービスの向上に努めています。また、部品販売や修理、中古車販売、リフターの提供など、顧客の多様な要望に応えるためのサービスも充実させています。
経営方針
タダノは、建設用クレーンや高所作業車などの製造販売を行う企業であり、グローバル市場においても積極的に事業を展開しています。同社は、中長期的な経営戦略として、「LE世界No.1」を目指し、海外売上比率80%、安定的高収益企業を目標に掲げています。これを実現するために、同社は3年ごとに中期経営計画を策定し、最新の計画では「誇れる企業を目指して、赤い矢印に集中」することを基本方針としています。この方針の下、5つの重点テーマに基づく9つの戦略を推進しています。
重点テーマには、グループシナジーの最大化、耐性アップ、競争力強化、ESG・SDGs推進、DX・GXへの取り組みが含まれます。これらのテーマを達成するための戦略として、市場ポジションのアップ、四拍子強化、グローバル&フレキシブルなものづくり、ライフサイクル価値の向上、電動化とAIの実用化、財務体質の健全化、グループ&グローバル経営基盤の強化、DX・GXへの取り組み、人財活用が挙げられています。
タダノは、これらの戦略を通じて、足元の市場環境や競合との競争に対応するとともに、技術革新や需要構造の変化にも柔軟に対応し、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を目指しています。また、ESG・SDGsの推進や「2050年カーボンネットゼロ」の目標設定など、社会的責任の達成にも注力しています。これらの取り組みは、タダノが「誇れる企業」を目指す上での重要な要素となっています。