事業内容
千代田化工建設は、総合エンジニアリング企業グループとして、幅広い技術とサービスを提供しています。同社グループは、千代田化工建設本体と連結子会社15社、持分法適用関連会社4社で構成されており、エンジニアリング事業とその他の事業の二つのセグメントで事業を展開しています。
エンジニアリング事業では、各種プラントや産業用設備のコンサルティング、計画、設計、施工、調達、試運転及びメンテナンス等を手掛けています。特に化学工業設備の建設において、設計から機器の調達、現場建設、試運転、メンテナンスまで一貫して遂行する能力を持っています。また、千代田工商㈱、千代田テクノエース㈱、千代田システムテクノロジーズ㈱などの国内外の子会社が、エネルギー・化学関連設備工事、医薬品・研究施設関連工事、各種産業用機械設備の設計・建設・メンテナンス等を行っています。
その他の事業としては、アロー・ビジネス・コンサルティング㈱が財務・会計に関するコンサルティング、千代田ユーテック㈱がエネルギー・環境全般の技術的コンサルティング事業や人材派遣業、アウトソーシング事業を展開しています。さらに、㈱PlantStreamは空間自動設計システム「PlantStream®」の開発・販売、TIS千代田システムズ㈱は統合ITシステムのコンサルティング・開発・運用等を手掛けており、千代田化工建設はこれらのサービスを活用しています。
これらの事業を通じて、千代田化工建設は時代や社会・地域の要請、顧客のニーズに柔軟に対応し、高度な技術力と総合的なサービスを提供しています。
経営方針
千代田化工建設は、財務及び事業基盤の強化を目的として、三菱商事株式会社及び株式会社三菱UFJ銀行との間で再生支援の枠組みに関する基本合意を締結しました。これに基づき、新たな中期経営計画「再生計画~再生と未来に向けたビジョン~」を策定し、その後、事業環境の変化に応じて計画をアップデートしています。同社は、低炭素・カーボンリサイクル事業、水素事業、エネルギーマネジメント事業、ライフサイエンス事業の4つの主要事業領域とDX分野において、事業の伸長や継続型事業の創出・強化を図り、事業ポートフォリオの革新を進めています。2030年までに既存事業と新規事業の利益比率を50:50にし、連結純利益300億円以上を目指すとしています。
また、人的資本経営の取り組みを推進し、人財の高度化・拡充、デジタル人財の育成、健康増進や多様な人財が活躍できる組織風土作りを重要課題としています。さらに、事業系戦略委員会を整備し、横断的な連携を強化することで、事業戦略の深化と企業価値向上を目指しています。これらの取り組みは、経営の健全性や透明性を担保するガバナンスの強化と並行して進められており、内部統制委員会、コンプライアンス委員会、SQEIマネジメント委員会、サステナビリティ委員会などが設置されています。
千代田化工建設は、これらの戦略を通じて、社会の変化に対応し、安定的な収益基盤の確立と企業価値の向上を目指しています。