石井鐵工所【6362】 スタンダード(内国株式)

油槽、化学工業用諸機械装置、鉄骨、各種プールの設計から製作、据付、試運転までのエンジニアリングと不動産賃貸を手がける。

石井鐵工所【6362】 スタンダード(内国株式)

油槽、化学工業用諸機械装置、鉄骨、各種プールの設計から製作、据付、試運転までのエンジニアリングと不動産賃貸を手がける。

事業内容

石井鐵工所とそのグループ会社は、主に二つの事業セグメントに分かれています。第一に、鉄構事業があり、これには油槽、その他の貯槽、化学工業用の機械装置、鉄骨、そして各種プールなどの鉄鋼構造物の設計から製作、据付、試運転までの一貫したエンジニアリングサービスが含まれます。このセグメントでは、石井鐵工所自身のほか、子会社のアイアイダブリュー・エンジニアリング・カンパニー・センディリアン・バハードとアイアイダブリュー・シンガポール・プライベイト・リミテッドが活動しており、これらの会社間で相互に外注契約を行っています。また、関連会社のエーアイ・エンジニアリング株式会社にはエアードーム工法の機材を納入しています。

第二のセグメントは不動産事業で、石井鐵工所が不動産の賃貸業を行っています。この事業は、企業の安定した収益源として機能していると考えられます。

石井鐵工所グループは、これらの事業を通じて、工業用機械装置の設計・製造から不動産賃貸まで、幅広いニーズに対応するサービスを提供しています。特に鉄構事業では、高度な技術力を背景に、多様なプロジェクトを手掛けることで、産業界における重要な役割を担っています。

経営方針

石井鐵工所及びそのグループ会社は、技術開発に努めることを経営理念とし、「Technological Contributions for the world」を掲げています。同社は、重化学工業をはじめとする多様な産業に対して、各種貯槽、プラント類、鉄骨、プールなどの鉄鋼構造物の提供を通じて、産業基盤の整備に貢献しています。

中期経営計画(2022年3月期~2024年3月期)では、脱炭素社会の到来、プラントの老朽化とエンジニアの減少、レジリエンス(国土強靭化)を重点領域としています。これらの領域において、同社は技術力を活かし、低温タンク市場や新エネルギー市場での技術の差別化、サービス力の強化、自然災害に強いエネルギーインフラの整備に取り組んでいます。

また、同社は「鉄構を究め、グローバル・ニッチ・トップ企業となる」ことを将来ビジョンとして掲げ、鉄構事業の収益改善と新たな市場分野への展開を目指しています。これには、国内外でのサービス力と技術力の強化、不動産事業における資材置場跡地の有効利用、既存技術の深化による新事業への展開などが含まれます。

石井鐵工所グループは、これらの戦略を通じて、持続的な成長と経営基盤の強化を目指しています。同社は、経営指標として2024年3月期に連結営業利益額14億円以上、自己資本利益率(ROE)8%以上、投下資本利益率(ROIC)6.5%以上を設定し、中期経営計画の達成に向けて取り組んでいます。