事業内容
月島ホールディングスグループは、子会社33社および関連会社12社を含む広範な企業ネットワークを有しており、主に2つの事業セグメントに分かれています。第一のセグメントは水環境事業で、これには浄水場や下水処理場の設計・建設、これらの施設に使用される脱水機や乾燥機、焼却炉などの単体機器の設計・製造・販売、PFIやDBOなどのPPP事業、消化ガス発電事業、施設の運転・維持管理・補修および一般・産業廃棄物処理事業が含まれます。
第二のセグメントは産業事業で、化学、鉄鋼、食品業界向けのプラント設計・建設・補修工事、廃液・固形廃棄物処理、二次電池製造関連設備の設計・建設、晶析装置やろ過機、遠心分離機などの単体機器の設計・製造・販売を手掛けています。
その他の事業として、物流施設や事務所ビル、駐車場の不動産管理・賃貸、大型図面や各種書類の印刷・製本なども行っています。これらの事業を通じて、月島ホールディングスグループは水環境保全や産業設備の最適化に貢献し、多岐にわたる顧客ニーズに応えています。
経営方針
月島ホールディングスは、水環境事業と産業事業を2つの主要な事業セグメントとして位置付け、持続可能な成長を目指しています。同社は、2023年4月から持株会社体制への移行を完了し、サステナビリティ経営の推進、事業領域の拡充とグループ収益力の強化、資本効率の向上と株主還元の拡充を3つの基本方針とする中期経営計画を推進しています。
サステナビリティ経営においては、「環境技術で世界に貢献し未来を創る」というパーパスを掲げ、2030年に向けた長期ビジョンを制定しました。これにより、気候変動を含む環境課題の解決に取り組み、脱炭素社会への貢献を目指しています。
事業領域の拡充としては、水環境事業においてJFEエンジニアリング株式会社との国内水エンジニアリング事業の統合を予定し、産業事業ではリチウムイオン二次電池関連設備の拡販や次世代エネルギー技術の開発に注力しています。これらの施策を通じて、2027年3月期には売上高1,600億円、営業利益120億円を目標としています。
資本効率の向上に関しては、ROEとROICを新たな経営指標に設定し、キャピタルアロケーションの策定や政策保有株式の売却を通じて、企業価値の最大化を図っています。また、株主還元については、総還元性向50%以上、配当性向40%以上を目標に設定し、安定的な配当と継続的な増配、自己株式の取得に努めています。
これらの取り組みを通じて、月島ホールディングスは、持続可能な成長と企業価値の向上を目指しています。