事業内容
カワタは、プラスチック成形機周辺装置などの製造、販売、およびシステムエンジニアリングといったサービスを提供する企業グループです。同社グループは、カワタ本社と14の子会社で構成されています。主要製品には、輸送機(オートローダー)、輸送・計量・混合機(オートカラー)、高速混合機(スーパーミキサー)、乾燥機(チャレンジャー)、大型乾燥装置、原料受入貯蔵システム、原料自動分配供給システム、原料計量混合システム、金型温度調節機(ジャストサーモ)、金型冷却機(チラー)、プラスチック粉砕機、環境保全関連の合理化機器及び自動化システムがあります。
日本国内では、金型温度調節機と金型冷却機を㈱サーモテックが製造し、水関連機器は㈱レイケンが担当。その他の製品はカワタが製造し、これらをカワタと㈱レイケンが販売しています。エム・エルエンジニアリング㈱は、プラスチック成形加工合理化機器を製造し、直接顧客へ販売しています。
海外展開においては、東南アジアでは主に乾燥機と金型温度調節機をPT.カワタインドネシアが製造し、東アジアでは川田機械製造(上海)有限公司が輸送機、乾燥機、金型温度調節機を製造しています。これらの製品は、カワタパシフィックPTE.LTD.、カワタマーケティングSDN.BHD.、カワタタイランドCO.,LTD.、PT.カワタマーケティングインドネシア、カワタマシナリーベトナムCO.,LTD.が東南アジア地域に、川田機械製造(上海)有限公司、川田機械香港有限公司、川田國際股份有限公司が東アジア地域に販売しています。北中米では、カワタU.S.A.INC.が北米地域向け、カワタマシナリーメキシコS.A. DE C.V.が中米地域向けに販売しています。これらの活動を通じて、カワタはグローバルなプラスチック製品製造機器市場での存在感を示しています。
経営方針
カワタは、プラスチック成形工場における合理化機器システムの製造販売を主軸に据え、製造工程の省力化と加工材料のロス低減を通じて環境負荷の軽減を目指しています。同社は、高機能かつ操作性に優れた独自製品の開発と新技術の世界への発信、現場力の強化による収益力向上を図り、プラスチック成形関連分野で培った技術とノウハウを活用して、電池、食品、化粧品等の新規販売分野への拡大を進めています。これにより、市場対応力のある企業としての成長を続け、企業価値と株主価値の向上を目指しています。
中期経営計画(2023-2025年度)では、新規市場や成長分野における事業展開の強化、経営基盤の強化、ESG経営の強化を重点的に推進しています。具体的には、自動車業界のCASE進展への対応、リチウムイオン電池関連の販売推進、AIやIoT、5Gなどの新技術への対応、さらにはプラスチック以外の業界への具体的用途開発と営業力の強化など、幅広い分野での取り組みを進めています。また、既存市場や分野での販売拡大と収益力向上にも注力し、グループ全体での標準機の市場シェア拡大や、押出成形分野等のシステム案件への取り組み強化を図っています。
経営基盤の強化においては、透明性の高い企業統治の実現、コンプライアンス意識の徹底、リスク管理の取り組み強化、優秀な人材の確保と教育研修制度の充実など、持続的成長を支える基盤整備に力を入れています。これらの取り組みを通じて、中長期的には、安定的に当期利益10億円以上、自己資本利益率(ROE)8%以上の確保を目指しています。