事業内容
日阪製作所は、多岐にわたる事業セグメントを展開しており、その主力製品とサービスは、熱交換器事業、プロセスエンジニアリング事業、およびバルブ事業に大別されます。
熱交換器事業では、プレート式熱交換器(化学・造船・食品・空調・発電設備用など)、ブレージングプレート式熱交換器(冷凍機用蒸発・凝縮器など)、全溶接型プレート式熱交換器など、幅広い用途に対応する製品を提供しています。
プロセスエンジニアリング事業は、食品機器、医薬機器、染色仕上機器の3つのカテゴリーに分かれており、食品機器ではレトルト調理殺菌装置や無菌米飯製造プラントなど、医薬機器では医療用滅菌装置やバイオ・医薬機器装置など、染色仕上機器では高温高圧液流染色機や超臨界技術利用装置など、特定の産業向けに特化した高度な技術ソリューションを提供しています。
バルブ事業では、ボールバルブ(標準型、三方型、高温高圧用など)、ダイヤフラムバルブ、シールドバルブなど、流体制御に必要な多様なバルブを製造販売しており、産業界のさまざまなニーズに応えています。
これらの事業を通じて、日阪製作所は食品・化学・医薬・染色などの産業分野で、エンジニアリングソリューションを提供し、高度な技術力と製品の品質で市場に貢献しています。
経営方針
日阪製作所は、2042年の創業100周年を見据えた長期ビジョンとして、「流体の熱と圧力の制御技術を結集し、エネルギー・水・食の明日を、お客様と共に支える企業になる」という目標を掲げています。このビジョンの達成に向け、同社はSDGsの考え方を取り入れたCSR-SDGsビジョンを定め、中期経営計画「G-23」を策定しました。この計画では、環境やエネルギー問題などの社会課題解決に貢献することを目指しています。
「G-23」では、新型コロナウイルス感染症の収束に向けた動きや地政学リスクの高まりなど、不安定な世界経済の中で、長期ビジョン達成に必要な成長を目指しています。サステナブル社会の実現に向けたCO2削減やエネルギーシフト、資源ロス削減など、同社の技術や製品の存在感を高めることが重要視されています。また、ワークライフバランスの充実を図りながら、生産性向上に向けた新たな取り組みが求められています。
具体的な施策としては、新事業所の稼働や既存事業所の再構築による生産体制の強化、収益基盤の拡大、新製品・サービスの開発加速、新事業の探索などが挙げられます。これらの施策を通じて、同社は事業の発展と共に活力ある社員集団を実現し、サステナブル社会の実現に貢献することを目指しています。
また、資本政策においては、株主への継続的かつ安定的な利益還元、強固な財務基盤の確保、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を図るため、戦略的投資をバランス良く考慮することを基本方針としています。連結株主資本利益率(ROE)の向上を重要な指標と捉え、効率的な資本政策の実行に努めています。