オカムラ食品工業【2938】 スタンダード(内国株式)

サーモントラウトの養殖から加工、販売までを手がける垂直統合型ビジネスを展開し、国内外での加工事業や卸売事業を行う。

オカムラ食品工業【2938】 スタンダード(内国株式)

サーモントラウトの養殖から加工、販売までを手がける垂直統合型ビジネスを展開し、国内外での加工事業や卸売事業を行う。

事業内容

オカムラ食品工業は、海の恵みを世界中に届けることをミッションに掲げ、養殖事業、国内加工事業、海外加工事業、海外卸売事業の4つの事業セグメントを展開しています。これらの事業は、サーモンを中心とした垂直統合型のビジネスモデルを採用し、グローバルに事業を展開しています。

養殖事業では、デンマークのMusholm A/Sで年間約3,500トンのサーモントラウトを生産し、国内外に販売しています。日本国内では、青森県で日本サーモンファーム株式会社を設立し、地域と連携してサーモン養殖を行っています。また、ASC認証を取得し、持続可能な養殖を推進しています。

国内加工事業では、青森市にある第一工場と第二工場で数の子、たらこ、イクラなどを加工しています。これらの製品は国内のスーパーマーケットや外食産業向けに販売され、アジア圏の回転寿司チェーンへの輸出も行っています。

海外加工事業は、ミャンマーのOkamura Trading Myanmar Co., Ltd.やベトナムのパートナー工場で水産加工品を製造しています。これらの拠点では、サーモンやサバを原料にした寿司ネタや焼き魚製品を加工し、日本やアジアの市場に供給しています。

海外卸売事業では、シンガポール、マレーシア、台湾、タイに拠点を持ち、現地のスーパーマーケットや日本食レストランに日本食材を販売しています。自社グループで養殖・加工した商材も含め、顧客のニーズに応じた製品を提供しています。

経営方針

オカムラ食品工業は、海の恵みを持続的に世界中に届けることをミッションに掲げています。同社は、サーモン養殖事業、国内加工事業、海外加工事業、海外卸売事業の4つの事業を柱に展開しています。特に、サーモン養殖事業と海外卸売事業を成長の牽引役と位置づけ、中期経営計画においてこれらの事業の拡大を目指しています。

同社は、日本の水産業の成長を阻害する「供給の不安定性」と「消費の減少」を克服するため、持続可能な養殖の推進とアジア市場での販売促進を重視しています。ASC認証を取得した養殖を進めることで供給の安定化を図り、アジア圏での水産物消費拡大を目指しています。これにより、日本の水産業を成長産業化することを経営方針としています。

オカムラ食品工業は、国内養殖規模の拡大を重要な戦略とし、特に北日本での養殖適地を活用して生産量を増やす計画です。デンマークのMusholm A/Sの技術を取り入れ、効率的な養殖システムを構築し、国内養殖の効率性向上を図っています。また、海外卸売事業では、アジア市場での日本食ブームを捉え、シンガポールやマレーシアなどでの拠点拡大を進めています。

さらに、同社は環境への配慮を重視し、持続可能な資源管理を推進しています。ASC・MSC認証原料の使用を促進し、養殖事業においても環境への影響を最小限に抑える取り組みを行っています。地域社会との共生も重視し、地域との信頼関係を築くことで、事業の持続的な発展を目指しています。