事業内容
楽天銀行は、楽天グループ株式会社が100%出資するインターネットバンクです。同行は、日本において個人・法人(事業性個人を含む)に対して、台湾において個人に対して、多様なニーズに応える銀行サービスと付随する金融サービスを提供しています。
同行グループは、楽天銀行、連結子会社23社、非連結子会社4社で構成されています。主な関係会社の役割は以下の通りです。楽天信託株式会社は信託業務を行い、楽天カード株式会社のクレジットカード債権の証券化などに活用されています。楽天國際商業銀行股份有限公司は台湾でインターネットバンキングを営んでいます。
楽天銀行は、「安心・安全で最も便利な銀行」を目指し、個人向けには「生活口座」と「時間・場所を選ばない銀行」、法人向けには「全ての取引先に利便性を提供する銀行」「企業経営者のパートナーになる銀行」を目指しています。楽天エコシステムを活用した新規顧客の効率的な獲得や、インターネットの活用による低コスト運営を実現しています。
その結果、楽天銀行の口座数は1,373万口座、預金量は9.1兆円と、日本のインターネット銀行業界で最大の顧客基盤を有しています。また、連結経常収益は120,445百万円、連結経常利益は38,746百万円と、着実に業績を伸ばしています。
楽天銀行の特徴は以下の通りです。
1. 充実したサービスラインナップ:支払い、受取り、外貨、海外送金など、幅広い金融サービスを提供。キャッシュレス決済にも対応。
2. 多様な運用資産:個人向けローン、証券化による自己運用資産の創出、法人融資にも取り組む。
3. システムの自行開発・運用体制:柔軟かつスピーディーなシステム開発を実現。楽天グループのテクノロジーを活用。
4. 楽天エコシステムとのシナジー:楽天会員を中心に効率的な新規顧客獲得と顧客ロイヤルティの向上を実現。
以上のように、楽天銀行は、インターネットバンキングの利便性と価格競争力を武器に、楽天エコシステムとのシナジーを発揮しながら、着実に顧客基盤と収益力を拡大してきています。
経営方針
楽天銀行は、楽天グループの100%子会社として、インターネットバンキングを通じて個人および法人顧客に幅広い金融サービスを提供しています。同行は、「安心・安全で最も便利な銀行」を目指し、顧客基盤の拡大と収益力の強化に取り組んでいます。
具体的な成長戦略としては、以下の3点が重点領域となっています。
1. 顧客基盤の拡充
楽天エコシステムの活用により効率的な新規顧客獲得を進め、個人口座の「生活口座化」を推進することで、顧客粘着性の向上を図っています。
2. 収益力の強化
多様な個人向けローン商品の提供や法人融資の増加、証券化資産への投資などにより、運用資産の拡大と収益源の多様化を目指しています。また、マイナス金利政策の転換に備えた資産運用の最適化にも取り組んでいます。
3. FinTech領域の成長取り込み
楽天ペイメントとの連携強化によるクロスセル機会の拡大や、AIを活用した審査・マーケティングの高度化などに取り組み、新たな収益機会の創出を図っています。
さらに、システムのキャパシティ確保とセキュリティの強化、コーポレート・ガバナンスの充実、自己資本の一層の充実にも注力しており、健全な経営基盤の構築にも力を入れています。
このように、楽天銀行は楽天グループのシナジーを最大限に活かしながら、顧客基盤の拡大と収益力の強化に取り組み、FinTechのリーディングカンパニーを目指しています。