事業内容
島精機製作所グループは、横編機、デザインシステム、手袋靴下編機の製造販売を主軸に据えています。これらの製品及び関連部品の製造から販売までを手掛け、さらにはこれらの事業に関連するサービスも提供しています。製品の一部部品については、連結子会社である株式会社シマファインプレスや株式会社海南精密に製造を委託しています。
販売活動においては、国内外を問わず、直接販売や商社、代理店を通じて製品を提供しています。特に海外販売に関しては、SHIMA SEIKI EUROPE LTD.やSHIMA SEIKI U.S.A. INC.などの連結子会社が担当しており、グローバルな販売網を構築しています。
また、島精機製作所グループは、繊維原料の製造販売を行う東洋紡糸工業株式会社、繊維製品の製造販売を手掛ける株式会社イノベーションファクトリー、ホテル業を展開する株式会社サウステラスなど、多岐にわたる事業を展開しています。これらの事業を通じて、島精機製作所グループは繊維産業のみならず、幅広い分野で事業を展開し、多様なニーズに応えています。
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経営方針
島精機製作所は、独創的な技術を駆使してファッション業界の発展に貢献し、さらには他業界への貢献を目指す「課題解決型企業」および「感性情報型企業」への進化を目指しています。同社は、「愛」「創造」「氣」を合言葉に掲げ、社会に貢献するものづくりを目指しています。これらの理念の下、同社グループは10年後のビジョン実現に向けて一丸となって取り組んでいます。
経営戦略として、島精機製作所は消費行動の変化やデジタル化の加速、SDGsへの関心の高まりなど、変化する経営環境に対応するために「変革」と「再生」をキーワードに掲げています。具体的には、ホールガーメント事業の強化、ソリューションビジネスへの業態変換、事業多角化の推進、社会の変化に対応した経営基盤の再構築の4つの重点施策を推進しています。
これらの施策を通じて、同社は業績の回復と企業価値の向上を目指しています。特に、ホールガーメント横編機の新機種「SWG-XR154」の販売や、裁断技術の革新を目指した「P-CAM R」の販売開始など、製品開発に注力しています。また、デジタルデータと組み合わせた運用方法の提案や、国際繊維機械展示会「ITMA2023」での最新鋭製品の展示を通じて、サステナブルなものづくりを業界に向けて発信しています。
中期経営計画(2022年3月期~2024年3月期)の最終年度においては、欧州市場を中心に設備投資需要の拡大が見込まれる一方で、中国市場では競合の激化が予想されます。このような状況の中、同社は引き続き4つの重点施策に注力し、連結業績の黒字化を目指しています。