事業内容
エンシュウは、自社および子会社10社で構成されるグループ企業であり、主に工作機械の製造販売と輸送機器部品の受託加工を行っています。また、これらの事業に関連するサービスも提供しています。
エンシュウの事業セグメントは大きく分けて、工作機械関連事業と部品加工関連事業、その他の事業から成り立っています。工作機械関連事業では、エンシュウ自身が製造販売を行うほか、ENSHU(USA)CORPORATION、ENSHU GmbH(現在は清算手続き中)、ENSHU(Thailand)Limited、PT.ENSHU INDONESIA、遠州(青島)機床商貿有限公司、ENSHU INDIA PRIVATE LIMITED(非連結子会社)が販売を担当しています。また、BANGKOK ENSHU MACHINERY Co.,Ltd.と遠州(青島)機床製造有限公司は製造および販売サポート業務を行っています。
部品加工関連事業では、エンシュウが二輪車や四輪車のエンジン・駆動部品等の受託加工を主に行っており、主な取引先はヤマハ発動機株式会社です。さらに、ENSHU VIETNAM Co.,Ltd.では二輪車のエンジン部品の受託加工も手掛けています。
その他の事業としては、不動産賃貸事業があります。これらの事業を通じて、エンシュウは多岐にわたる分野で事業展開を行っており、グローバルな視点での事業運営を行っていることが伺えます。
経営方針
エンシュウは、長期ビジョン「繋ぐ技術を、世界へ」を掲げ、技術の磨きとお客様との繋がりを世界に拡大することを目指しています。同社は、100年に一度の変革期を迎えている自動車業界及びそのサプライチェーンの変化に対応するため、営業力の強化とコスト削減を重点的に推進しています。具体的には、市場拡大と競争力のあるFactoryの実現を経営課題として掲げており、未開拓マーケットへのアプローチやデジタル技術を活用した業務プロセス改革、品質向上、生産性向上に取り組んでいます。
中期経営計画「チャレンジ500」では、2026年3月期を最終年度とする5年間の目標として、売上高500億円(工作機械関連事業で370億円、部品加工関連事業で130億円)、営業利益率7.0%を掲げています。2022年度は売上高248億円、営業利益率0.3%となり、中期経営計画の達成に向けては課題が残るものの、事業構造の改革やSIer子会社(エンシュウコネクティッド)とサービス事業の強化、システム事業のテコ入れ、北米やアセアン地域の営業強化など、複数の施策を通じて目標達成を図っています。
また、エンシュウは、市場拡大とコスト削減を目指し、2021年4月から機能別組織体制への変更を行い、経営改革を進めています。2023年度は中期経営計画の更なる推進のため、執行役員体制の若返りと経営体制の変更を行い、スピード感を持って取り組んでいます。これらの取り組みを通じて、エンシュウは市場の変化に柔軟に対応し、持続可能な成長を目指しています。