事業内容
坪田ラボは、慶應義塾大学発のベンチャー企業であり、近視、ドライアイ、老眼の治療法開発を目指しています。これらは超高齢社会における大きな課題であり、未だ原因療法が確立されていないアンメット・メディカル・ニーズ領域です。坪田ラボは、これらの領域に加え、脳関連の疾患にも研究領域を拡大しており、提携大学と連携し、革新的なイノベーションによる研究開発成果を届けることを目指しています。同社の事業セグメントは、研究開発事業のみです。
同社のビジネスモデルは、パートナー企業との共同研究開発契約、実施許諾契約による契約一時金、マイルストーン・ペイメント、事業化後のロイヤリティ契約による収益化を目指しています。大学との連携により、研究成果の商業化を進め、新たな価値創造につなげています。また、研究開発では多くの研究が外部委託研究員によって進められており、これが同社の特徴の一つです。
近視領域では、バイオレットライトを利用した近視予防デバイス「TLG-001」を開発しており、株式会社ジンズホールディングスと日本国内での実施許諾契約を締結しています。また、ドライアイ領域では、ビタミンD関連物質を主体とした眼軟膏の開発を進めており、マルホ株式会社と全世界の導出に関する契約を結んでいます。老眼領域では、老眼の予防治療に向けた研究を進めています。
さらに、脳関連疾患に対する研究も行っており、バイオレットライトが脳の血流を上げる効果について研究を重ねています。これらの研究開発成果は、患者様に利用いただくことを目指しており、最終的なユーザーである患者様に接する大手企業が同社の直接的な顧客となるB to Bのビジネスモデルを採用しています。
特集記事
経営方針
坪田ラボは、ビジョナリーイノベーションをミッションに掲げ、近視、ドライアイ、老眼、および脳関連疾患の治療法開発に取り組んでいます。同社は、これらの疾患に対する原因療法の確立を目指し、未解決の医療ニーズに応えることで社会課題の解決を図っています。その成長戦略の核心には、研究開発成果の商業化を通じた新たな価値創造があります。
同社は、短期的な利益追求よりも、社会課題の解決に長期的に取り組むCSV経営を推進しています。この戦略の下、特許に繋がる発明とパートナー企業との協働を通じて、社会実装を実現し、企業価値の最大化を目指しています。また、経営上の目標達成に向けて、各パイプラインの進捗状況を適時かつ正確に管理することを重視しています。
事業上及び財務上の課題として、基礎研究、知財発掘および管理の強化、国内外事業開発の強化、レギュラトリーサイエンスの強化が挙げられます。これらの課題に対処することで、同社は研究開発成果の事業化を加速し、持続可能な成長を目指しています。
さらに、企業体質の強化、経営体制の強化を図るため、CSV経営の推進、OKRの導入、人材の確保と育成、コーポレート・ガバナンスの強化、資金調達・財務基盤の強化に取り組んでいます。また、慶應義塾大学をはじめとする他大学との研究協力体制の構築にも力を入れており、異なる技術を持つ研究所との協力を通じて、研究開発の質の向上を図っています。
坪田ラボは、これらの戦略的取り組みを通じて、医療分野における未解決の課題に対する革新的な解決策を提供し、社会に貢献することを目指しています。