事業内容
オーエスジーは、切削工具、転造工具、測定工具、工作機械、機械部品などの精密機械工具の製造・販売を主な事業としています。同社グループは、オーエスジー本体と子会社92社、関連会社4社で構成されており、幅広い製品ラインナップを持っています。
切削工具セグメントでは、ねじ切り工具としてタップやダイス、ミーリングカッターとしてエンドミルやインデキサブル工具、その他にドリルやダイヤモンド工具などを提供しています。転造工具セグメントでは、ねじ転造ダイス各種(丸・平・ロータリー・ラック形転造ダイス)、トリミングダイスなどを扱っています。測定工具セグメントでは、ねじゲージを主要製品としています。
その他の事業として、工作機械セグメントでは転造盤や各種工作機械を、また、ツーリング工具、原材料、LHスティックスなども取り扱っています。
オーエスジーは、日本をはじめ、米州、欧州・アフリカ、アジアといった地域で事業を展開しており、各地域での販売や製造に関連する子会社や関連会社を有しています。例えば、米州ではOSG USA, INC.(米国)、Amamco Tool & Supply Co., Inc.(米国)、OSG Canada Ltd.(カナダ)などの子会社があり、欧州・アフリカではOSG Europe S.A.(ベルギー)、OSG GmbH(ドイツ)、Somta Tools (Pty) Ltd(南アフリカ)などが事業を支えています。アジアでは、欧士机(上海)精密工具有限公司(中国)、大宝精密工具股份有限公司(台湾)、OSG THAI CO., LTD.(タイ)などが地域のニーズに応えています。
経営方針
オーエスジーは、精密機械工具の製造・販売を主軸に事業を展開しており、その成長戦略として「Beyond the Limit 2024」という中期経営計画を策定しています。この計画の下、同社はカーボンニュートラル時代に向けたエッセンシャル・プレーヤーを目指し、ESG経営を推進しています。経営目標としては、ROA(営業利益ベース)15%、営業利益300億円を掲げていましたが、中国経済の減速の影響を受け、目標達成は2025年11月期以降にずれ込む見込みです。
同社は、収益性と事業効率の改善に注力し、景気変動に左右されにくい企業体質の構築を目指しています。また、Aブランド戦略を通じて、OSGブランドの価値向上と海外販売代理店網の強化を図り、2024年11月期におけるAブランド売上比率30%を目標にしています。さらに、自動車関連産業や航空機関連産業に次ぐ成長が見込まれる産業向けの売上拡大を目指し、微細精密加工分野でのシェアアップを図っています。
ESG経営の推進も同社の重要な戦略の一つであり、サステナビリティ方針に基づく重要課題への取り組みを通じて、企業価値の向上と地球・社会の持続的な発展に貢献していく方針です。製造プロセスの省エネ化やクリーンエネルギーの利活用を進め、2050年にはCO2排出量の100%削減を目指しています。
このように、オーエスジーは、中期経営計画「Beyond the Limit 2024」を軸に、収益性と事業効率の改善、Aブランド戦略、微細精密加工分野でのシェアアップ、そしてESG経営の推進という複数の戦略を推進し、持続可能な成長を目指しています。