事業内容
日本発條株式会社は、自動車関連部品の製造販売を主軸に据えつつ、情報機器関連製品や物流などのサービス事業も手掛ける多角的な企業です。同社グループは、国内外に子会社67社(うち海外39社)及び関連会社11社(うち海外8社)を有しています。
事業内容は大きく分けて、懸架ばね事業、シート事業、精密部品事業、そして産業機器などのその他事業に分類されます。懸架ばね事業では、コイルばねや板ばね、スタビライザなどの自動車用ばね類を製造販売しており、日本発条株式会社やニッパツ機工株式会社などがこのセグメントに属します。シート事業では、自動車用シートやシート用機構部品、内装品などを提供し、日本発条株式会社や株式会社アイテスなどが関連企業です。
精密部品事業は、HDD用サスペンションや機構部品、線ばね、薄板ばねなどの製造販売を行っており、日本発条株式会社や日発精密工業株式会社がこのセグメントに含まれます。産業機器などのその他事業では、半導体プロセス部品やセラミック製品、ばね機構品、配管支持装置など多岐にわたる製品を扱っており、日本発条株式会社や横浜機工株式会社が関連しています。
これらの事業を通じて、日本発條株式会社は自動車産業を中心に、情報機器産業や産業機器分野においても幅広い製品とサービスを提供しています。国内外における製造販売のほか、物流やその他のサービス事業も展開し、グローバルな事業活動を行っています。
経営方針
日本発條株式会社は、自動車部品や情報通信分野のキーパーツ提供を核とし、持続可能な成長を目指しています。同社は、自動車の電動化や情報通信の高度化に対応し、安定的な収益基盤の確立と社会課題への積極的な取り組みを推進しています。2023年度を最終年度とする中期経営計画「2023中計」では、CSR活動の推進、事業環境への対応加速、持続的な成長に向けた利益の確保を基本方針として掲げています。
同社は、厳しい市場環境の中で自動車生産台数の回復遅れやHDD用サスペンション市場、半導体プロセス部品市場の需要低迷に直面しています。これらの課題に対し、品質第一の原点に立ち返り、ものづくり力の強化や収益力の向上、新技術と商品の加速度的な開発に取り組んでいます。また、安心・安全な職場環境の構築と働きがいのある職場作りも重視しています。
経営目標としては、自動車生産台数の回復による増収と合理化による原価低減を進め、収益の向上を目指しています。具体的な経営指標として、売上高、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益などの向上を計画しており、経常利益率やROE(自己資本利益率)、配当性向の改善も目標に掲げています。
日本発條株式会社は、激変する事業環境への柔軟な対応と、持続可能な社会への貢献を目指し、グループ一丸となって中期経営計画の目標達成に努めています。