事業内容
東京製綱は、多様な事業セグメントを持つ企業であり、鋼索鋼線、スチールコード、開発製品、産業機械、エネルギー不動産などの分野で事業を展開しています。鋼索鋼線関連では、東京製綱自身が製造販売を行い、子会社の東京製綱繊維ロープや関連会社の東洋製綱が製造販売を担当しています。また、東綱ワイヤロープ販売が一部の販売を行っています。
スチールコード関連では、子会社の東綱スチールコードが製造し、東京製綱が販売を行っています。開発製品関連では、安全施設や鋼構造物を東京製綱が製造販売し、子会社の東京製綱インターナショナルや東綱橋梁、関連会社のベカルト東綱メタルファイバーが製造販売を行っています。炭素繊維複合材ケーブル(CFCC)は東京製綱インターナショナルが製造販売しています。
産業機械関連では、子会社の長崎機器が産業機械を製造販売し、日本特殊合金が粉末冶金製品を製造販売しています。エネルギー不動産関連では、子会社の東綱商事が石油製品を販売し、東京製綱は不動産賃貸や太陽光発電による売電事業を行っています。
このように、東京製綱は多岐にわたる事業を展開し、関連会社や子会社と連携しながら、製造から販売までを一貫して行っています。これにより、各分野での専門性を活かし、幅広いニーズに応える体制を整えています。
経営方針
東京製綱は、グローバル市場での競争力を強化し、成長戦略を推進することで、収益力と財務体質の強化を目指しています。同社は「トータル・ケーブル・テクノロジー」の追求を掲げ、世界の安全・安心を支える企業としての地位を確立しようとしています。ワイヤやロープの技術を基盤に、診断技術やカーボンファイバーなどの異素材技術の開発にも注力しています。
同社は2025年から2027年にかけての新中期経営計画『TCTRX』を策定し、創業140周年を迎える2027年に向けた成長戦略を描いています。この計画では、重点育成事業への経営資源投入、既存事業の競争力強化、全ステークホルダーにとって魅力ある会社作りを基本方針としています。これにより、事業基盤の維持と収益力の強化を図り、SDGsの目標達成を目指しています。
新中計TCTRXの具体的な目標として、2027年までに売上高680億円、営業利益45億円、EBITDA65億円を掲げています。また、D/Eレシオを0.5未満、EPSを200円/株、ROEを8.4%とすることを目指しています。これにより、財務基盤の強化と株主還元の両立を図り、持続可能な成長を実現しようとしています。
東京製綱は、過去の中期経営計画である『TRX135』を通じて、業績の安定化と将来の成長基盤の構築に取り組んできました。新たな成長ステージに向けて、重点育成事業に注力し、既存事業の収益水準を維持・向上させることで、さらなる発展を目指しています。これにより、SDGsが目指す社会的課題解決への貢献を果たし、150年企業を目指しています。