パウダーテック【5695】 スタンダード(内国株式)

複合機・プリンター業界向け電子写真用キャリア、新規用途向け機能性微粒子の生産・販売、食品業界向け脱酸素剤、酸素検知剤の提供。

パウダーテック【5695】 スタンダード(内国株式)

複合機・プリンター業界向け電子写真用キャリア、新規用途向け機能性微粒子の生産・販売、食品業界向け脱酸素剤、酸素検知剤の提供。

事業内容

パウダーテックは、事務機器等の素材である粉体(フェライト粉)及び脱酸素剤などの製造販売を手掛ける企業で、子会社2社とその他の関係会社2社を含む企業集団を形成しています。同社の事業は主に二つのセグメントに分けられます。

一つ目は、機能性材料事業です。この部門では、複合機やプリンター業界向けに電子写真用キャリアと、粉体技術を応用した新規用途向けの各種機能性微粒子を生産・販売しています。この事業における主な関係会社はパウダーテックインターナショナルコープです。

二つ目は、品質保持剤事業です。こちらは、食品業界向けに品質保持用の脱酸素剤や酸素検知剤を生産・販売しており、主な関係会社はワンダーキープ高萩です。2022年9月末に鉄粉販売事業から撤退し、報告セグメント名を「品質保持剤事業」へと変更しています。

さらに、パウダーテックは三井金属鉱業株式会社や株式会社南悠商社といった他の関係会社から原材料の仕入れを行っており、これらの会社との連携により事業を支えています。なお、非連結子会社の株式会社ピーティーエスは2022年8月8日に清算結了しています。

経営方針

パウダーテックは、技術革新と社会貢献を経営理念の核とし、独自技術を駆使して社会課題の解決を目指す企業です。同社は、経常利益、ROE(自己資本利益率)、新規機能性材料売上高比率を重要な経営指標と位置づけ、これらの指標を軸に経営基盤の強化に努めています。2024年度を目処に経常利益13.4億円、ROE6.9%、新規機能性材料売上高比率7.8%を目標とする中期経営計画を策定し、事業展開を図っています。

同社グループは、3年ごとの中期経営計画を通じて、既存事業の収益性維持強化、新規事業の利益貢献実現、新規事業の継続的育成、事業基盤を支える本社機能強化を基本方針としています。これらの方針の下、外部環境の変化にも柔軟に対応しながら、社会に必要とされる「エッセンシャル企業」を目指しています。

2022年度は、新型コロナウイルス感染症の影響やウクライナ情勢による原燃料の高騰など、外部環境の変化に直面しました。これらの影響により、機能性材料事業や品質保持剤事業(旧鉄粉事業)の一部で計画を下回る結果となりましたが、事業構造改革を進めるなどして対応しています。

パウダーテックは、ESG経営の推進にも注力しており、ガバナンスの強化、働く環境の改善、社会的評価の向上、環境負荷の低減など、非財務KPIにも目標を設定し、企業価値の向上に努めています。これらの取り組みを通じて、最終年度の目標達成とありたい姿の実現を目指しています。