事業内容
PHCホールディングスとそのグループ企業は、国内17法人、海外78法人で構成されるグローバル企業です。同社グループは、糖尿病マネジメント、ヘルスケアソリューション、診断・ライフサイエンスの3つの主要事業ドメインを持っています。
糖尿病マネジメントドメインでは、血糖自己測定システムやPOCT製品などの体外診断機器、電気式医薬品注入器の開発、製造、販売を行っています。これらの製品は、PHC株式会社が中心となり開発・製造し、Ascensia Diabetes Care Holdings AGを通じて世界125か国以上で販売されています。
ヘルスケアソリューションドメインは、メディコム事業と株式会社LSIメディエンス(LSIM)事業に分かれており、医科医事システムや電子カルテシステム、臨床検査受託などを提供しています。特に、LSIM事業では、臨床検査受託や食品検査、WADA公認のドーピング検査など、幅広いサービスを日本全国で展開しています。
診断・ライフサイエンスドメインでは、再生医療や創薬研究に必要な機器の開発、製造、販売を行っています。このドメインは、バイオメディカ事業と病理事業に分かれており、超低温フリーザーや自動包埋装置などの製品を提供しています。これらの製品は、PHC株式会社やEpredia Holdings Ltd.が開発・製造し、国内外の顧客に販売しています。
PHCホールディングスグループは、これらの事業を通じて、医療・ヘルスケア分野での幅広いニーズに応える製品とサービスを提供しています。
経営方針
PHCホールディングスは、グローバルヘルスケア業界において、糖尿病マネジメント、ヘルスケアソリューション、診断・ライフサイエンスの3つの主要事業ドメインを中心に展開しています。同社は、健康を願うすべての人々に新たな価値を創造し、豊かな社会づくりに貢献することを経営理念として掲げており、そのビジョンとして、グローバルな診断・ライフサイエンス、日本のヘルスケアサービスにおいて、プレシジョンとデジタルソリューションを提供するリーダーとなることを目指しています。
2022年11月には、中期経営計画「Value Creation Plan」を改定し、2022年度から2025年度までの戦略を策定しました。この計画では、既存事業のさらなる強化と、事業間シナジーを追求した3つの成長領域に焦点を当てています。具体的には、糖尿病マネジメントでは血糖値測定システムの成長セグメントを強化し、ヘルスケアソリューションではデジタルヘルス領域のサービスクラウド化や政策関連需要の取り込み、診断・ライフサイエンスでは省エネ性能とIoT化を追求した新製品開発に注力しています。
さらに、成長領域として、個別化検査・診断ソリューション、デジタルヘルスソリューション、先端治療開発ソリューションに取り組んでいます。これらの領域では、持続血糖測定システムの拡販、遠隔医療事務代行サービスの展開、細胞代謝分析装置や病理検査用機器の製品ラインナップの拡充などを通じて、新たな顧客や市場の拡大を目指しています。
PHCホールディングスは、これらの戦略を通じて、グローバルヘルスケアトップ企業の一角としての地位を確立し、持続可能な成長を目指しています。