事業内容
山陽特殊製鋼とそのグループ会社(連結子会社37社、持分法適用関連会社1社)は、日本製鉄株式会社と共通の事業方針のもと、緊密に連携しながら事業を展開しています。同社グループは、鋼材事業、粉末事業、素形材事業など、幅広いセグメントで活動しています。
鋼材事業では、軸受鋼、機械構造用鋼、ステンレス鋼、耐熱鋼、工具鋼などの特殊鋼製品の製造および販売を行っています。このセグメントには、Sanyo Special Steel Manufacturing India Private LimitedやOvako Group ABおよびその子会社22社が含まれます。
粉末事業では、金属粉末製品の製造および販売を手掛けており、陽鋼物産株式会社がこのセグメントに関連する主な会社です。
素形材事業では、特殊鋼棒鋼・鋼管を素材とする素形材製品の製造および販売を行っています。このセグメントには、サントクテック株式会社やSANYO SPECIAL STEEL U.S.A., INC.、Sanyo Special Steel Manufacturing de México, S.A. de C.V.などが含まれます。
その他の事業として、鋼材事業、粉末事業、素形材事業を補助・支援するための情報処理サービスの提供があり、サントクコンピュータサービス株式会社がこのセグメントに関連する主な会社です。
これらの事業を通じて、山陽特殊製鋼グループは特殊鋼分野での幅広いニーズに応え、グローバルな事業展開を進めています。
経営方針
山陽特殊製鋼は、特殊鋼製品の製造・販売を通じて、高信頼性鋼のブランド力強化を目指しています。同社グループは、社会からの信頼、お客様からの信頼、人と人の信頼を確立する「信頼の経営」を経営理念とし、経済性と社会性の両立を図りながら企業価値の向上を目指しています。2021年度から2025年度を実行期間とする中期経営計画では、グローバルな特殊鋼マーケットでの企業価値の更なる向上、海外事業の収益力強化、技術先進性の拡大、2050年カーボンニュートラルの実現、デジタルトランスフォーメーションの推進、ガバナンス体制の強化、ダイバーシティ経営・健康経営の推進などを主な取り組みとしています。
同社グループは、特殊鋼のニーズに的確に応える高品質の製品提供を続け、電気炉による製鋼から最終製品までの一貫生産を行っています。主力製品は、ベアリングの素材となる軸受用鋼であり、特に清浄度の高さが寿命を左右するため、同社が強みとする「高清浄度鋼製造技術」が生かされています。また、同社グループは、固定費・変動費の削減、適正マージンの確保、販売構成の高度化を図り、グローバル需要を確実に捕捉することで、コスト競争力の強化を目指しています。
さらに、2050年カーボンニュートラル実現に向けた取り組みとして、「エコプロセス」「グリーンエネルギー活用」「エコプロダクト」「エコソリューション」の推進を通じ、社会のあらゆる段階でのCO2排出削減に取り組んでいます。デジタルトランスフォーメーションの推進により、生産プロセス・業務プロセスの改革と効率化を図り、ガバナンス体制の強化とダイバーシティ経営・健康経営を推進しています。これらの戦略を通じて、山陽特殊製鋼は持続可能な社会の実現に貢献し、グローバルな特殊鋼マーケットでの企業価値の向上を目指しています。