事業内容
室町ケミカルは、1917年に創立され、医薬品、健康食品、化学品の3つの事業セグメントを展開しています。これらの事業は、長年培ってきた化学技術を活かし、多様な製品とサービスを提供しています。
医薬品事業では、主に原薬の製造と販売を行っています。高カリウム血症改善薬や抗凝固薬の原薬をはじめ、抗てんかん薬や抗ヘルペスウイルス薬の原薬も取り扱っています。室町ケミカルは、原薬の合成、精製、異物除去を行い、国内外の製薬会社に供給しています。また、ラジオアイソトープの輸入販売も行っています。
健康食品事業では、スティックゼリーやTパウチゼリーといった健康食品の企画・製造を行っています。特に、ODM(Original Design Manufacturing)として、商品設計から製造までを手掛け、健康食品メーカーや通信販売会社に提供しています。味や匂いをマスキングする技術を活かし、食べやすく美味しい製品を提供しています。
化学品事業では、イオン交換樹脂や分離膜を中心に、水処理装置の設計・製造、受託加工を行っています。ムロマック®やレバチット®、デュオライト™といった製品を取り扱い、純水製造や液体の精製、濃縮などに利用されています。また、AdBlue®の製造や機能性接着剤の混合・分散も行っています。
室町ケミカルは、これらの事業を通じて、顧客のニーズに応じた高品質な製品とサービスを提供し続けています。
経営方針
室町ケミカルは、「健康」と「環境」をテーマに掲げ、社会貢献を目指す経営理念のもと、持続的な成長を追求しています。同社は医薬品、健康食品、化学品の3つの事業に経営資源を集中し、技術力の向上を図ることで、問題解決型の企業としての地位を強化しています。
中期経営計画「2025」では、2025年5月期を最終年度とする3か年計画を策定し、売上高7,000百万円以上、営業利益600百万円以上を目指しています。医薬品事業では輸入原薬の売上拡大、健康食品事業と化学品事業では工場稼働率の向上による利益率の改善を図っています。2032年5月期には売上高100億円、営業利益率10%以上を目指す長期ビジョンを掲げています。
医薬品事業では、原薬調達の多地域化を進め、顧客の新たな要望に応える体制を強化しています。健康食品事業では、ゼリータイプの健康食品市場に注力し、品質管理の精度を高めることで、消費者に安心安全な製品を提供しています。化学品事業では、イオン交換樹脂を中心に、顧客の課題解決に向けた製品開発を強化し、海外メーカーとの共同開発も推進しています。
さらに、品質管理体制の強化や生産体制の向上に取り組み、新製品の立ち上げや製造量の増加に対応しています。人的資本経営にも注力し、職場環境の改善や教育研修を通じて従業員の能力を伸ばし、エンゲージメントの向上を図っています。これらの取り組みにより、室町ケミカルは持続的な成長を目指しています。