事業内容
丸一鋼管は、多岐にわたる事業セグメントを展開している企業で、主に各種鋼管及び表面処理鋼板の製造・販売を行っています。この企業グループは、本社を含む合計33社で構成され、国内外の市場において幅広い製品を提供しています。
日本国内では、丸一鋼管自身が製品の製造・販売を手掛けるほか、北海道丸一鋼管、九州丸一鋼管、四国丸一鋼管の製品を直接仕入れて販売しています。また、丸一鋼販を通じて製品の販売を行い、株式会社アルファメタルでは、丸一鋼管から仕入れた鋼管を自動車部品等に加工して販売しています。さらに、丸一ステンレス鋼管はステンレス鋼管の製造・販売を担当しています。
北米市場では、マルイチ・アメリカン・コーポレーションやマルイチ・レビット・パイプ・アンド・チューブLLCなど複数の企業が鋼管の製造・販売を行っており、マルイチ・ステンレス・チューブ・テキサス・コーポレーションは2024年4月以降の稼働を予定しています。
アジアでは、ベトナムのマルイチ・サン・スチール・ジョイント・ストック・カンパニーが鋼管及び表面処理鋼板の製造・販売を、インドのマルイチ・クマ・スチール・チューブ・プライベート・リミテッドがステンレス鋼管及びアルミメッキ鋼管の製造・販売を、フィリピンのマルイチ・フィリピン・スチール・チューブ・インクが鋼管の製造・販売を行っています。
これらの事業展開を通じて、丸一鋼管は国内外の多様な市場ニーズに応える製品とサービスを提供しています。
経営方針
丸一鋼管は、2021年4月から2024年3月までの第6次中期経営計画を推進しています。この計画は、同社が70周年を迎え、100周年を健全に迎えるための基盤固めの3年間と位置づけられています。目標としては、売上高2,000億円、営業利益260億円、営業利益率13%を掲げています。経営環境の前提として、国内の鉄鋼需要の長期的な減少傾向、海外市場の成長回復、鉄鋼市況の安定化、EV化の進展に伴う自動車関連の対応、原材料の安定調達などが挙げられています。
同社は、デジタル化の推進による製造・営業の生産性向上、ESG経営の推進を通じて、長期的な安定成長を目指しています。また、環境目標として、2030年までに国内グループでCO2排出量を2013年度比46%削減することを目標に掲げています。
具体的な施策としては、国内での生産販売の回復と高収益体質の維持、丸一ステンレス鋼管の営業利益率10%目標達成、グループ企業間のシナジー効果の発揮、生産及び営業でのデジタル化推進、ESGレポートの作成、女性人材や海外人材の活用などが挙げられます。海外では、営業利益率の目標達成、SUNSCOの国内販売比率の拡大、自動車関連工場での設備投資継続などが計画されています。
これらの施策を通じて、丸一鋼管は国内外での競争力を高め、持続可能な成長を目指しています。