上位1,000件のモバイルゲームのうち、実に71%が利用しているゲームエンジン「Unity」。メタバース実現が話題にのぼる中、再注目企業の一つと言っても過言ではない。
前回の記事では、Unityがどのように創業され、これほど巨大に成長したかの一端をご紹介した。今度は、同社がどのような事業を展開し、どんな強みを持っているかについて掘り下げる。
Unityがもつ「二つの収益源」
Unityの決算報告書を紐解くと、まず目に付く「二つの売上」がある。一つは「Create Solutions」、もう一つは「Operate Solutions」だ。
二つの事業について、名前の通りに浅く理解することは難しくない。Unityの土台とも言えるゲーム開発エンジンを提供し、新たなゲームや3Dコンテンツを作り出す(Create)するためのソリューションが「Create Solutions」だ。
一方の「Operate Solutions」はアプリの「運営」を支援するもの。Unityを利用する事業者向けにマネタイズを支援するソリューションを提供する。グラフを見れば、Unityの売上は開発エンジンとしてのツール課金よりも、運営(マネタイズ)支援によるものの方が大きいことがわかる。
本記事では、それぞれどのようなサービスを提供しているか、可能な限り具体的に整理することを目指す。これ以降「Create Solutions」を「開発ソリューション」、「Operate Solutions」を「運営ソリューション」と呼ぶ。