事業内容
大和工業及びそのグループ会社は、複数の事業セグメントを通じて幅広い製品とサービスを提供しています。主に、鉄鋼事業、軌道用品事業、およびその他の事業に分かれています。
鉄鋼事業では、日本国内においては、H形鋼や溝形鋼、I形鋼、鋼矢板などの製造・販売を行っており、関連会社としてヤマトスチール株式会社があります。また、タイ国においても、H形鋼や溝形鋼などの製造・販売を行っており、サイアム・ヤマト・スチールカンパニーリミテッドが主な関係会社です。
軌道用品事業では、分岐器類や伸縮継目、NEWクロッシングなどの製品を加工・販売しており、大和軌道製造株式会社がこのセグメントにおける主な関係会社です。
その他の事業としては、運送、医療廃棄物処理、不動産事業、カウンターウエイトの製造・販売などを行っています。このセグメントにおける主な関係会社には、大和商事株式会社、株式会社松原テクノ、ヤマト・コリア・ホールディングスカンパニーリミテッドが含まれます。
これらの事業を通じて、大和工業グループは多岐にわたる産業分野に対して製品とサービスを提供し、その事業範囲を広げています。
経営方針
大和工業及びそのグループ会社は、持株会社体制のもと、社会貢献を目指し、活力と調和のあるグループ経営を推進しています。同社は、創立75周年を迎え、新たなMission, Vision, Yamato SPIRITを制定し、これらを基に事業展開を進めています。特に、鉄鋼事業と軌道事業において、成熟した日本国内市場を超え、海外市場への展開を強化しています。成長の源泉として海外事業を位置づけ、特に需要が堅実な市場やインフラ投資の伸びが期待される新興国への拠点展開を進めています。
同社は、国内姫路の工場をグループのマザー工場として位置付け、基盤強化、コスト競争力の強化、品質の安定と向上、顧客サービスの向上に努めています。また、人材教育・育成にも力を入れ、事業の発展を図っています。
海外事業においては、ASEAN地域を米国事業に次ぐ第二の収益の柱と位置付け、形鋼300万トン体制構築を目指しています。タイのサイアム・ヤマト・スチールカンパニーリミテッドをASEAN展開のマザー工場とし、技術力の向上と競争力の強化に努めています。ベトナムでは、形鋼需要に対応するための圧延ラインの増設を検討しています。さらに、M&Aを通じた新拠点の獲得にも積極的に取り組んでいます。
技術面では、鉄鋼製品製造会社間での技術会議を定期的に開催し、技術情報の交換と技術向上に努めています。海外の関係会社と姫路のヤマトスチールとの間でエンジニアの交流を活発化させ、グループの技術情報の共有及び人材の底上げを図り、競争力の強化に努めています。
サステナビリティへの取り組みも重要な経営課題として位置づけ、2025年度をターゲットとした「サステナビリティ中期計画」を策定し、持続的な成長を支えるためのリスクと機会への対応を積極的に進めています。