事業内容
中山製鋼所は、鉄鋼製造と販売を主軸に据えた事業を展開しています。この会社は、鉄鋼、エンジニアリング、不動産の3つの主要な事業セグメントを有しています。
鉄鋼セグメントでは、中山製鋼所自身が鉄鋼製品の製造と販売を手掛ける一方で、鉄鋼二次加工製品は連結子会社の三泉シヤー株式会社や関連会社の日鉄ボルテン株式会社によっても製造・販売されています。また、製品の輸送は連結子会社の三星海運株式会社が主に担当しており、一部の製品は連結子会社の中山通商株式会社や三星商事株式会社を通じて販売されています。鉄鋼事業部門は、主要株主である阪和興業株式会社と鋼材の販売及び原料購入を行っています。
エンジニアリングセグメントでは、国内シェアの過半を占める鋼製魚礁の製造・販売をはじめ、ロールの製造・販売や機械の加工・組立などを行っています。これにより、中山製鋼所はエンジニアリング分野においても強固な地位を築いています。
不動産セグメントでは、中山製鋼所が不動産の賃貸・販売を手掛ける一方で、連結子会社の中山興産株式会社が不動産の売買・仲介およびその他のサービス事業を展開しています。これにより、同社は不動産市場においても多角的なビジネスを展開しています。
以上のように、中山製鋼所は鉄鋼、エンジニアリング、不動産の3つのセグメントを通じて、幅広い事業活動を行っています。
経営方針
中山製鋼所は、鉄鋼業界における持続可能な成長を目指し、環境、社会、ガバナンス(ESG)の観点から重要課題を特定し、これらに対応するための中期経営計画を策定しています。同社は、2030年に向けた長期ビジョンの実現に向けて、2024年度を最終年度とする3年間の中期経営計画に取り組んでおり、その中で特に重点を置いている方針は、付加価値の向上、カーボンニュートラルへの取り組み強化、業務提携の推進、経営基盤の強化、そしてステークホルダーへの貢献です。
具体的には、加工ビジネスの強化やサプライチェーンの拡大を通じて収益力を高めること、電気炉生産体制の確立やCO2削減への取り組みを強化すること、中部鋼鈑株式会社との業務提携を深化させること、生産設備の更新投資や安全性向上のための投資を進めること、そしてガバナンス体制の強化や健康経営の推進などを通じて、ステークホルダーに貢献することが挙げられます。
これらの取り組みを通じて、中山製鋼所は、カーボンニュートラルの実現、従業員のモチベーション向上、社会貢献、顧客満足度の向上、そしてステークホルダーからの信頼獲得を目指しています。また、2024年度の定量目標として、経常利益100億円、3年間の投資額190億円、ネットD/Eレシオ0.1倍程度、ROE7.0%、配当性向30%を掲げています。
中山製鋼所は、これらの成長戦略を推進することで、鉄鋼業界における競争力をさらに強化し、持続可能な成長を実現することを目指しています。