ZoomInfo Technologies【ZI】 NASDAQ

ZoomInfo Technologies【ZI】 NASDAQ

事業内容

事業内容

ZoomInfo Technologies(ズームインフォ)は、営業やマーケティング部門向けに、ウェブ解析を始めとしたデータを得られるクラウドサービス『ZoomImfo』を提供している米国のSaaS企業。営業担当者とマーケティング担当者は、ZoomInfo Technologiesのサービスを利用することで、ウェブにおいて、適切なメッセージを適切な人に適切なタイミングで配信することが可能となる。

ZoomInfo Technologiesは、『DiscoverOrg』というマーケティングツールを提供する企業と、個人情報データベースを提供する『Zoom Information』が2019年2月に統合して生まれた企業である。

事業環境

一般的に、営業担当者は実際に販売に関わる時間に業務の3分の1しか使えていないと言われている。データ集計や整理に多くの時間を要する為である。ZoomInfo Technologiesのクラウドサービスは、こういった非効率性に着目し、営業担当者がより本来の業務に集中できるようサポートするサービスを開発した。顧客情報が常に自動で最新状態に更新されるなど、営業担当者の手間を減らす機能を有している。

製品・サービス

DiscoverOrg

2007年に、現ZoomInfo TechnologiesのCEOであるSchuck氏が創業した企業。マーケティングオートメーション(自動化)のサービスを提供している。2018年にCarlyleグループを始めとしたPEファンド(プライベートエクイティファンド)より買収された。ただし、買収時、創業者のSchuck氏の持ち株比率は多い状態であった。

Zoom Information

Zoom Informationは、LinkedInやウェブに公開されている人事ニュースなどを収集し、ビジネスパーソンの氏名や会社・役職、電話番号・メールアドレスなどを一元化し、データベース化している企業であった。

2019年に、Carlyleを始めとしたPEファンドから資金的なバックアップを受けたDiscoverOrgがZoom Informationを買収し、ZoomInfo Technologiesが生まれた形である。

2020年時点で、約21.5万の有料ユーザーがZoomInfo Technologiesのサービスを利用している。

両社の機能を統合したサービスは順調に拡大しており、ZoomInfo Technologiesは2020年6月にナスダックへの上場を果たした。

サービスの特徴・強み

情報が常に最新かつ正確である

『ZoomImfo』は2020年時点で、約420万の米国企業の情報をカバーしている。ZoomInfo Technologiesでは、この情報を常に自動で最新化し、95%以上の正確性を補償している。従来のCRM(顧客管理システム)では、情報の最新化は業務ユーザである営業担当者やマーケティング担当者であることが多かったため、『ZoomImfo』を利用することで業務効率化を図ることが可能である。

営業やマーケティングの効率化・最適化を図ることが出来る

『ZoomImfo』を利用したクライアントの営業効率(LTV/CAC)は2020年時点で平均10倍超えを達成している(通常、3倍を超えれば健全とされている)。

また、クライアントの売上のうち、アウトバンド(企業からの営業により繋がった顧客)からの収益も多い。通常はインバウンド(顧客からの問合せにより繋がったもの)と比較して顧客の興味関心が低く、販売の難易度が高いにも関わらず、高水準をキープしている。

ソフトウェアの開発を高速に行うことが出来る

ZoomInfo Technologiesでは、2019年に112の製品機能とサービスの開発、立ち上げ、採用を行った実績を持っている。

ZoomInfo Technologiesのテクノロジーチームは、2週間未満で新機能を提供し、1時間以内に多くの欠陥を修正することができる。

大量のデータを取得することで、よりデータの正確性を高めることが出来る

『ZoomImfo』のデータに使用されるローデータ(生データ)のレコード数は1日あたり約5,000万を達成している。より大量のデータを取得することで、更なる信頼性を担保することが可能となる。

事業の将来展望を明確に持った経営層がいる

ZoomInfo Technologiesの共同創設者兼CEOであるSchuck氏は、新たな市場開拓の姿勢を常に持ち、従業員らのビジョン、使命、会社の文化の原動力となっている。

ビジネスモデルおよび今後の戦略

ZoomInfo Technologiesは、以下の戦略等を通じて事業の成長を推進していくこととしている。

新規顧客の獲得

ZoomInfo Technologiesは今後も、効率的かつスケーラブルに市場を開拓して、新しい顧客を獲得する方針である。

既存顧客のサービス利用範囲拡大

ZoomInfo Technologiesは既存顧客にサービスの良さを伝え、アップグレードプランを選んでもらうことや追加のサービスを購入するという2つの方法でより多くの売り上げを伸ばす機会を見つける方針である。

市場シェアの拡大

ZoomInfo Technologiesは、競合他社の顧客を含め、ZoomInfo Technologiesの良さを伝えることで、更なる市場シェアの拡大を目指している。


IPO Prospectus FORM S-1(提出日:2020年6月2日)