事業内容
黒崎播磨は、多岐にわたる事業セグメントを展開しており、主に耐火物事業、ファーネス事業、セラミックス事業、不動産事業、およびその他の事業を手がけています。
耐火物事業では、各種工業窯炉に使用される耐火物の製造販売を行っています。このセグメントにおいて、黒崎播磨は直接製造販売を行うほか、連結子会社や持分法適用会社を通じて、中国、スペイン、インド、オランダ、北米、シンガポールなど、世界各地で耐火物を製造し、販売しています。
ファーネス事業では、各種窯炉の設計施工及び築造修理を提供しており、黒崎播磨自身と連結子会社がこのサービスを提供しています。
セラミックス事業では、産業用セラミックスの製造販売と景観材の販売を行っています。この事業においても、黒崎播磨は直接製造販売を行うとともに、持分法適用関連会社を通じてセラミックファイバーの製造販売を行っています。
不動産事業では、店舗や倉庫などの賃貸サービスを提供しており、黒崎播磨が直接この事業を手がけています。
その他の事業としては、製鉄所向け石灰の製造販売を行っています。
これらの事業を通じて、黒崎播磨は幅広い産業に対して製品とサービスを提供し、グローバルな市場で事業を展開しています。
経営方針
黒崎播磨は、セラミックス分野における革新を通じて、産業の発展と社会の繁栄に貢献することを使命としています。同社は、「世界一の顧客価値の実現」を目標に掲げ、高品質な商品と技術を提供し、信頼される企業集団を目指しています。また、事業価値の向上を通じて株主利益に貢献することを目指しています。
中長期的な経営戦略として、2025年度までの「2025経営計画」を策定し、実行しています。この計画では、国内耐火物需要の構造的変化への対応、海外事業の拡大、ファーネス事業とセラミックス事業の拡販、新規分野への進出、カーボンニュートラルやSDGsへの取り組み、デジタルトランスフォーメーション(DX)の推進など、幅広い施策を推進しています。これらの施策により、ROS8%以上を目指し、2025年度の売上高1,500億円、経常利益120億円の達成を目標としています。
実行2年目の2022年度には、厳しい経営環境の中、コストダウンや大型案件の受注、高収益品の拡販などにより収益基盤を強化しました。特に、海外事業拡大は成長戦略上の最重要課題の一つであり、インド市場や欧州、北米・南米市場での競争力向上やマーケティング強化を進め、海外売上高比率を過去最高の45%まで拡大しました。これらの取り組みにより、2022年度の実績は売上高1,652.0億円、経常利益120.8億円、ROS7.3%となり、2025経営計画の目標を達成しました。
黒崎播磨は、グローバル戦略の推進や成長分野への積極的な投資を通じて、利益成長に向けた取り組みを加速しています。また、足元までの実行状況と変化する経営環境を踏まえ、2025経営計画の見直しを検討しています。