ViacomCBS Inc.【VIAC】 NASDAQ

ViacomCBS Inc.【VIAC】 NASDAQ

事業内容

沿革・会社概要

ViacomCBS Inc. (ViacomCBS)は、世界中の視聴者にコンテンツと体験を提供する世界的な大手メディア・エンターテインメント企業だ。ViacomCBSは、もともと1986年にデラウェア州法人として設立された企業だ。ViacomとCBSが合併したことで誕生した。

Viacomは、もともと1971年にCBSの番組流通部門が独立した企業で、80年代から90年代にかけてケーブルテレビ、映画関連企業、インターネット企業などメディア関連企業を次々に買収することで垂直統合・水平統合を進めてきた。そして、2000年5月には344億ドルを投じて当時親会社であったCBSを買収し、アメリカでも最大手の複合メディア企業のひとつへと成長した。しかし、好調なケーブルテレビ部門やインターネット部門に対して、ラジオ、屋外広告などの低成長部門に足を引っ張られる形で収益が伸び悩み、期待された部門間の相乗効果を生み出すことができずにいた。その結果、2005年に会社分割が行われることとなった。分割後の社名は、それぞれ、バイアコムとCBSコーポレーションとなった。

分割後の新生Viacomは、ケーブルチャンネル(MTV、Nickelodeon)と映画製作のパラマウント・ピクチャーズ等を所有することとなり、他方で、CBSコーポレーションは、地上波ネットワークのCBS、UPN、出版のサイモン&シャスター等を所有することとなった。その後、2016年、新生ViacomはCBSコーポレーションとの統合を企図するが、当時、新生Viacomの大株主であったナショナル・アミューズメンツが反対して、統合の計画は捻挫したが、2019年8月に、新生ViacomとCBSコーポレーションは正式に再統合で合意したことで、ViacomCBSが誕生した。

事業内容・サービス内容

ViacomCBSは米国を代表するメディア・コングロマリットとして、「TVエンターテインメント」「ケーブルネットワーク事業」「映画エンターテインメント事業」「出版事業」という4つのセグメントで事業を展開している。

TVエンターテインメント事業

TVエンターテインメント事業では、放送ネットワーク、マルチチャンネル・ビデオ・プログラミング・ディストリビュータ(MVPD)やバーチャルMVPD、ストリーミング・サービスを含む複数のメディア・プラットフォームでの配信・視聴用の番組を制作・取得するとともに、国内外の第三者へのライセンス供与を行っている。TVエンターテインメント事業は、CBS Television Network™、CBS Television Studios®、CBS Television Distribution、CBSテレビ・ディストリビューションから構成される事業である。

TV エンタテインメント事業の収入は、主に広告販売、コンテンツのライセンスおよび配信、および局のアフィリエイトフィーを含むアフィリエイト収入から得ている。2019年、ViacomCBSのTVエンターテインメント事業の広告収入、コンテンツライセンス収入、アフィリエイト収入割合は約50%、26%、21%であった。ViacomCBSのTVエンターテインメントセグメントは、2019年、2018年、2017年の連結収益のうち、それぞれ43%、41%、39%を占めている。

ケーブルネットワーク事業

ケーブルネットワーク部門は、ViacomCBSのケーブルネットワークを含む複数のメディアプラットフォーム(MVPDおよびバーチャルMVPD、および当社のストリーミングサービスを含む)での配信および視聴のための番組を制作し、取得するとともに、国内外の第三者へのライセンス供与のために番組を制作している事業だ。ケーブルネットワークは、ViacomCBSのプレミアム定額制ケーブルネットワークであるShowtime®、The Movie Channel®、Flix®、およびShowtimeの定額制ストリーミングサービスを提供している。

ケーブルネットワーク事業は、広告主、コンテンツ配信事業者、小売業者にとって魅力的なターゲット層の消費者に向けて、エンターテイメントコンテンツ、サービス、関連ブランド製品を提供する事業であり、同時に、ケーブルネットワーク部門では、高度なアドレサブル・ビデオ・インベントリーを活用して、広告およびマーケティング・サービスも事業として展開している。また、ダイナミックな広告挿入や高度なターゲティングを行い、マーケティングパートナーに様々なコンサルティングやクリエイティブサービス、関連するアクティベーションの提供も行っている。加えて、ケーブルネットワーク部門では、消費者向け製品やレクリエーション体験のためのブランドやプロパティのライセンス供与、ライブイベントの制作、第三者配信者向けのオリジナル番組の制作も行っています。

ViacomCBSのケーブルネットワークセグメントの収益は、主に、当社のケーブルネットワークのキャリッジのためのMVPDおよび仮想MVPDからの料金、および当社のストリーミングサービスからのサブスクリプション料、広告販売、および当社のコンテンツおよびブランドのライセンスで構成されるアフィリエイト収益から得られている。2019年のケーブルネットワークセグメントのアフィリエイト収入、広告収入、コンテンツライセンス収入はそれぞれ49%、41%、10%を占めています。ケーブルネットワークセグメントは、2019年、2018年、2017年の連結売上高のそれぞれ45%、46%、47%を占めている。

映画エンターテイメント事業

ViacomCBSの映画エンターテイメント部門は、主にパラマウント・ピクチャーズ®、パラマウント・プレイヤーズ™、パラマウント・アニメーション®、およびパラマウント・テレビジョン・スタジオ™を通じて、世界中のさまざまな市場やメディアで映画、テレビ番組、その他のエンターテイメント・コンテンツの開発、制作、資金調達、買収、配給を行っている事業である。

出版事業

ViacomCBSの出版部門は、Simon & Schuster®、Scribner™、Atria Books®、Gallery Books®などの出版物を国内外で出版・販売している事業である。


2019年12月期 Annual Report FORM 10-K(提出日:2020年2月20日)