事業内容
沿革・会社概要
1Life Healthcare Inc.(One Medical, ワンメディカル)は、サンフランシスコに本社を置く会員制のプライマリーケア・プラットフォーム。2002年に1Life Healthcare Inc.として設立された。2017年8月に、Google Inc.とインバウンドサービス契約(ISA)を締結した。2019年に、Forbes誌の「ヘルスケアで最も顧客中心の企業」第1位に選ばれ、Alliance Bernstein誌の「米国で最もディスラプティブな民間ヘルスケア企業」第1位に選ばれた。2020年1月、NASDAQへ株式上場を果たした。
One Medicalは、米国の9つの市場で約42万2,000人の会員と7,000社以上の企業顧客を擁している(2019年12月31日時点)。
事業内容
One Medicalは、会員制のプライマリーケア・プラットフォームであり、デジタルヘルスとオフィス内ケアを提供している。One Medicalは、消費者の直接登録と雇用者のスポンサーシップに基づいた近代化されたヘルスケア・メンバーシップモデルを開発した。
One Medicalの年間会員モデルには、24時間365日のデジタルヘルスサービスへのシームレスなアクセスと、健康保険プログラムでカバーされているオフィス内ケアが含まれている。
One Medicalのデジタルヘルスサービスと利便性の高い場所にあるオフィスは、すべてOne Medical独自の臨床チームがサービスを提供している。ボストン、シカゴ、ロサンゼルス、ニューヨーク、フェニックス、サンディエゴ、サンフランシスコベイエリア、シアトル、ワシントンD.C.の9つの地域に83のオフィスがあり、その中にはいくつかの雇用主のオンサイトクリニックも含まれている(2019年12月31日時点)。
現代的なインテリアデザインの美しいオフィスで、気配りの行き届いた対面ケアを提供している。消費者が働き、生活するのに便利な場所で、到着してからほとんど待つことなく、当日または翌日の予約を受け付けている。
One Medicalの会員は、Webサイトやモバイルアプリを使って、メッセージング、テキスト、音声、ビデオなどのコミュニケーション方法を選択して、タイムリーにコミュニケーションを取ることができる。社内のバーチャルチームが24時間365日体制でサービスを提供し、健康上の懸念事項や管理上の質問に対応している。
ビジネスモデル
One Medicalは、雇用者および消費者の年間契約の会員収入、健康ネットワークからの会員単価ベースでのパートナーシップ収入と医療サービスのための企業クライアントからの固定支払い、健康保険会社および患者からの訪問ごとの純患者サービス収入、から収益を得ている。
診療所での検査・予防接種サービスの提供に加えて、デジタルおよび対面でのサービスを、メンタルヘルスや小児科などの分野にも拡大し、会員の幅広いニーズや雇用主の重要な優先事項に対応している。One Medicalは、医療ネットワークのパートナーと臨床的・デジタル的に統合し、会員が必要に応じてパートナーの専門医や施設にシームレスにアクセスできるようにしている。
One Medicalは、企業顧客との間で、従業員のためにOne Medicalの会員権を購入する契約を締結しており、場合によっては、One Medicalが訪問診療や健康サービスを提供している。これらの契約に基づく会員権の取引価格は、各契約期間の開始時に設定された会員権の対象となる従業員の数に基づいて、従業員1人当たりの月単位で決定される。企業の顧客との契約は通常、1年〜3年の契約期間となっている。
医療提供者
One Medicalのカルチャー、テクノロジー、チームベースのアプローチ、給与型モデルは、医師の燃え尽き症候群の原因となっている根本的な問題に対処するのに役立っている。
One Medicalでは、給与による報酬方式を採用しているため、医療提供者は、サービス報酬方式の場合のように給与に影響を与えることなく、患者中心のケアを提供することができる。
プライマリケア向けに開発された独自のテクノロジーにより、EHR(電子健康記録)に関連したデスクトップ医療の負担を大幅に軽減することで、医療提供者は臨床ケアに集中できる。One Medicalのサポートチームは、スケジューリングや保険調整のための管理負担の多くを引き受けている。
One Medicalのテクノロジーは、オンラインスケジューリング、バーチャル医療提供者の訪問、健康情報への迅速なアクセスなどを通じて、会員に積極的に臨床情報を提供し、健康状態を改善する。また、機械学習を活用して、チームベースのケアをサポートしながら、管理上の負担となるタスクを削減したり、再ルーティングしたりすることで、医療提供者をサポートしている。これにより、医療提供者は臨床ケアの提供に多くの時間を割くことができるようになり、会員の対応力が向上する。