事業内容
日本板硝子は、建築用ガラス、自動車用ガラス、高機能ガラスの3つの主要事業セグメントを持つグローバル企業です。同社グループは、184の連結子会社と20の持分法適用会社を有しています。
建築用ガラス事業では、板ガラス製品や内装外装用の加工ガラス製品を製造・販売し、太陽電池パネル用ガラスも手がけています。このセグメントは売上の48%を占め、主な関係会社には日本板硝子ビルディングプロダクツ(株)やPilkington North America, Inc.などがあります。
自動車用ガラス事業は、新車組立用および補修用市場向けに様々なガラス製品を提供しており、売上の47%を占めています。Pilkington Automotive Ltd.やPilkington Brasil Ltda.などがこのセグメントの主な関係会社です。
高機能ガラス事業は、ディスプレイのカバーガラスやプリンター向けレンズ、光ガイド、エンジン用タイミングベルト部材などのガラス繊維製品を製造・販売しており、売上の5%を占めます。NGF Europe Ltd.やSuzhou NSG Electronics Co.,Ltd.がこのセグメントに含まれます。
その他のセグメントには、全社費用、連結調整、小規模な事業、およびピルキントン社買収に伴う無形資産の償却費が含まれます。NSG Holding (Europe) Ltd.やPilkington Group Ltd.が主な関係会社です。
日本板硝子は、これらの事業を通じて、多岐にわたる製品とサービスを提供し、グローバルな市場での地位を確立しています。
経営方針
日本板硝子は、中期経営計画「リバイバル計画24(RP24)」を推進しており、持続的な成長を目指しています。この計画では、2022年3月期から2024年3月期までの3年間を構造改革期と位置づけ、収益構造の改革、財務基盤の回復、事業ポートフォリオの転換に集中的に取り組んでいます。具体的には、コスト構造改革、事業構造改革、企業風土改革の「3つの改革」と、財務基盤の回復、高収益事業へのポートフォリオ転換の「2つの重点施策」を断行しています。
同社は、コスト削減と事業の高付加価値化を進めることで、営業利益率の改善と純利益の増加を目指しています。また、設備投資の抑制や資産効率の向上を通じて、持続的な成長が可能な事業体質の構築を目指しています。財務目標としては、2024年3月期に営業利益率8%、純利益で3年累計300億円以上、自己資本比率10%以上、フリー・キャッシュ・フロー100億円以上を掲げています。
日本板硝子は、建築用ガラス、自動車用ガラス、高機能ガラスの3つの主要事業セグメントを持ち、これらの事業を通じて多岐にわたる製品とサービスを提供しています。同社は、中期ビジョンとして「高付加価値の『ガラス製品とサービス』で社会に貢献するグローバル・ガラスメーカーとなる」ことを掲げ、快適空間の創造、地球環境の保護、情報通信分野への貢献を目指しています。これらの取り組みを通じて、早期の収益力回復と事業構造の転換を加速し、持続的成長が可能な事業体質への変革を進めています。