事業内容
西川ゴム工業は、自動車用部品と一般産業資材の製造販売を主な事業としています。同社は、連結子会社14社と関連会社3社を通じて、グローバルに事業を展開しています。自動車用部品では、ゴム・樹脂シール製品や内外装製品を提供しており、具体的にはドアシール、ドリップシール、トランクシール、グラスランチャンネル、ドアオープニングトリム、ドアホールシールなどがあります。
日本国内では、西川ゴム工業が自動車用部品の製造販売を行い、連結子会社の西川物産や西川ゴム山口が製造を担当しています。また、西川ビッグオーシャンが加工を行っています。さらに、住宅用外壁目地材やスキンケア製品、マンホール用ジョイントシール材も製造し、西川物産と共に販売しています。
北米では、ニシカワ・クーパーLLCやニシカワ・シーリング・システムズ・メキシコが自動車用部品を製造・販売しています。東アジアでは、上海西川密封件有限公司や広州西川密封件有限公司が同様の事業を展開しています。東南アジアでは、ニシカワ・タチャプララート・クーパーとPT.ニシカワ・カリヤ・インドネシアが自動車用部品を製造・販売しています。
西川ゴム工業の連結子会社には、自動車用部品の設計を行う西川デザインテクノや、運送業を手掛ける西和物流も含まれています。関連会社としては、エイエルピー・ニシカワ・カンパニーが自動車用部品の製造販売を行っています。これらの事業を通じて、西川ゴム工業は多様な産業に貢献しています。
経営方針
西川ゴム工業は、2021年に『西川ゴムグループ 2025年中長期経営計画』を策定しましたが、その後の外部環境の変化により、新たに『2030年 グローバル中長期経営計画』を策定しました。この計画は、資本コストや株価を意識した経営を実現し、SDGsやESGなどのサステナブル経営との融合を図ることで、企業価値の向上と持続可能な社会への貢献を目指しています。
同社の成長戦略は、グローバル成長戦略と収益性の向上を柱としています。具体的には、ウェザーストリップ製品の売上拡大やAI活用による設計開発力の向上、静音・軽量差別化製品の開発とブランド化を推進しています。また、新規分野や新事業への進出を通じて売上の拡大を図り、製造原価の低減による収益性とフリーキャッシュフローの向上を目指しています。
資産の効率化とキャッシュアロケーションの見直しも重要な施策です。政策保有株式の縮減や配当性向の見直しを行い、成長投資と持続可能投資、株主還元の両立を図ります。さらに、経営基盤の強化として、人的資本投資や生産工場、設備の更新・増強を検討しています。
資本コストの低減と企業価値の向上に向けて、SDGs/ESGの非財務マテリアリティを設定し、積極的な活動と開示を行います。コンプライアンス管理の徹底やサステナブル経営パフォーマンスの向上を図り、企業の認知度を高めるためにテレビCMやメディアの積極活用を行います。これらの施策を通じて、西川ゴム工業は持続可能な成長を目指しています。