事業内容
クミアイ化学工業は、主に農薬及び農業関連事業、化成品事業、その他の事業セグメントを展開しています。
農薬及び農業関連事業では、殺虫剤、殺菌剤、除草剤などの農薬を製造し、全国農業協同組合連合会を通じて国内で販売しています。また、ゴルフ場など農耕地以外で使用される薬剤は、関連子会社を通じて販売しています。
化成品事業では、クロロトルエン・クロロキシレン系化学品、精密化学品、産業薬品を製造・販売しています。これらの製品は、医薬中間体やウレタン用架橋剤など多岐にわたります。海外販売も積極的に行っています。
その他の事業としては、不動産賃貸事業や発電・売電事業を手がけています。また、関連子会社を通じて建設業、バイオ関連事業、食品添加物事業、印刷事業、物流事業、人材派遣事業など多様な分野に進出しています。
経営方針
クミアイ化学工業は、農薬の研究開発を中核に据え、効率的な経営資源の投入を図り、収益本位の経営を徹底しています。特に、国内外での自社開発品の普及を進め、農作物の生産性向上に貢献することを目指しています。
同社は、2026年10月期までに売上高185,000百万円、営業利益16,000百万円、ROE11.0%以上を目標とする中期経営計画を策定しています。この計画は、持続的な成長と収益力の強化を通じて企業価値の向上を図るものです。
国内では、水稲用除草剤や殺菌剤の普及を進め、スマート農業の推進に注力しています。園芸剤分野でも自社開発剤の推進を強化し、新規導入剤の早期最大化を目指しています。また、環境負荷低減に貢献する微生物農薬の再プロモーションも行っています。
海外では、主要市場での新規混合剤の開発と販売促進を進め、ジェネリック品対策を講じています。さらに、韓国や欧州、米州、アジアでの製品開発と販売拡大を図り、世界の農業生産性向上に寄与しています。
化成品事業では、クロロキシレン系化学品の成長を目指し、受託製造ビジネスの拡大を図っています。研究開発部門との連携を強化し、高付加価値な新規ビジネスの創出を目指しています。
サステナビリティ経営では、2030年までに温室効果ガス排出量を2019年比で30%削減する目標を掲げ、CO2フリー電力の導入を進めています。また、地域の生物多様性維持活動にも積極的に取り組んでいます。
新体制の下、クミアイ化学工業は、100年企業を目指し、企業価値の向上を追求しています。役職員が「誇れる会社」となるよう、経営基盤の強化に努めています。