事業内容
アース製薬は、家庭用品事業と総合環境衛生事業を主軸に展開しています。家庭用品事業では、虫ケア用品、口腔衛生用品、入浴剤などの日用品の製造販売を行っており、特に虫ケア用品には「アースレッド」や「ごきぶりホイホイ」、「アースノーマット」などがあります。また、入浴剤には「バスロマン」や「バスクリン」などが含まれます。口腔衛生用品では「モンダミン」や「ポリデント」などが知られています。
総合環境衛生事業では、アース環境サービス㈱を中心に、食品関連や医薬品関連の工場、医療機関などを対象に総合環境衛生管理業務やコンサルティングを提供しています。サービス内容は、工場や病院の総合環境衛生管理、殺菌施工、防黴施工、害虫害獣駆除、ビルメンテナンス、特殊清掃、環境清浄度調査、食品規格コンサルティングなど多岐にわたります。
同社グループは、これらの事業を通じて、家庭環境の快適性向上と公共・産業環境の衛生管理に貢献しています。また、ペットケア用品やペットフードの製造販売も行っており、ペットの健康と快適な生活環境の提供にも注力しています。これらの事業を支えるのは、アース製薬を含む子会社19社(連結子会社12社)であり、グローバルに事業を展開しています。
特集記事
経営方針
アース製薬は、経営理念「生命と暮らしに寄り添い、地球との共生を実現する」を基盤に、家庭用品事業と総合環境衛生事業を中心に展開しています。同社は、高品質な商品の提供を通じて社会と共に成長を目指しており、そのための行動様式と価値観を定めています。具体的には、お客様目線による市場創造、熱意・創意・誠意、そして全員参画、コミュニケーション、人がすべてという価値観を大切にしています。
経営環境の変化に対応するため、同社は2021年から2023年の中期経営計画「Act For SMILE - COMPASS 2023 -」を実施しましたが、利益目標には届かず、収益性に課題を残しています。これを受けて、2024年度から2026年度までの新たな中期経営計画「Act For SMILE - COMPASS 2026 -」を策定しました。この計画では、グループ再編を中心とした抜本的な構造改革を行い、持続的な成長を目指します。
家庭用品事業では、収益構造改革として、市場シェアの高い虫ケア用品の強化や入浴剤・洗口液などのマーケティング資源配分の見直しを行います。また、海外売上の拡大にも注力し、ASEANを中心に事業展開を進め、海外売上高の増加を目指します。
グループ再編・ガバナンス強化においては、積極的なM&Aを進める一方で、全社最適の観点から組織体制の見直しやガバナンス強化を図ります。総合環境衛生事業では、衛生管理サービスの高品質化や新事業開発に向けた投資を進めます。
2026年の定量目標としては、連結売上高1,700億円、海外売上高250億円、営業利益70億円を掲げています。これらの目標達成に向けて、同社は経営資源の最適化と事業構造の改革を進めていく方針です。