事業内容
デクセリアルズ株式会社は、光学材料、電子材料、接合材料などの製造・販売を主要な事業としている企業です。
同社グループは、「Value Matters-今までなかったものを。世界の価値になるものを。」をビジョンに掲げ、卓越した独自の技術を組み合わせ、エレクトロニクス分野や環境・新エネルギー分野、モビリティ分野などに、高度な材料技術やプロセス技術に支えられた新しい高機能性材料を提供することで、人間社会と地球環境の豊かさと質の向上に貢献しています。
同社の事業は、光学材料部品事業と電子材料部品事業の2つに分かれています。
光学材料部品事業では、反射防止フィルム、光学弾性樹脂、精密接合用樹脂などを製造・販売しています。これらの製品は、スマートフォン、タブレットPC、パソコン、自動車向けディスプレイなどに採用されています。
電子材料部品事業では、異方性導電膜、表面実装型ヒューズ、マイクロデバイス、光半導体、接合関連材料などを製造・販売しています。特に、異方性導電膜は同社の主力製品で、スマートフォンやタブレットPCの小型化、薄型化、軽量化に貢献しています。
同社は、研究開発と生産体制の効率化を図るため、栃木県下野市の栃木事業所を開発拠点およびメイン工場として集約しています。また、グローバルに事業を展開し、世界のメーカーと取引を行うなど、多くの顧客を有しています。
経営方針
デクセリアルズ株式会社は、「Value Matters-今までなかったものを。世界の価値になるものを。」をビジョンに掲げ、高度な材料技術やプロセス技術を活かして、エレクトロニクス分野や環境・新エネルギー分野、モビリティ分野などに新しい高機能性材料を提供することで、持続的な成長を目指しています。
同社は、2020年3月期から2024年3月期の5ヵ年の中期経営計画「進化への挑戦」を策定し、3つの基本方針に基づいて事業を推進しています。具体的には、①新規領域での事業成長加速、②既存領域における事業の質的転換、③経営基盤の強化に取り組んでいます。
2022年3月期には、中期経営計画の最終年度目標を2年前倒しで達成し、2023年3月期も過去最高益を更新するなど、順調に業績を伸ばしています。2024年3月期は次期中期経営計画に向けた準備期間と位置づけ、経営基盤の強化と成長戦略の前倒し実行に注力する計画です。
特に注力する分野は、自動車向けの先進運転支援システム(ADAS)用反射防止フィルムや、光通信向け光半導体製品の拡販です。また、スマートフォン向けの差異化技術製品の拡大にも取り組んでいます。さらに、人材の獲得・育成やDXの推進など、経営基盤の強化にも力を入れています。
このように、デクセリアルズは新規領域での事業拡大と既存事業の収益最大化を両立させながら、経営基盤の強化にも注力することで、持続的な成長と企業価値の向上を目指しています。