事業内容
東洋合成工業は、主に化学製品の製造・販売と化学品の保管を担う物流基地業務を行っている企業です。同社の事業は大きく分けて二つのセグメントに分類されます。
一つ目は「感光性材料事業」で、このセグメントでは、感光性材料の製造から販売までを手掛けています。感光性材料は、印刷や電子部品製造など、多岐にわたる産業で使用される重要な素材です。
二つ目は「化成品事業」で、こちらでは化成品の製造、販売に加えて、化学品の保管業務も行っています。化成品は日常生活から産業用途まで幅広く利用されるため、このセグメントは同社の事業の中核を担っています。
東洋合成工業は、これらの事業を通じて、化学産業の発展に貢献しています。また、製造から販売、物流まで一貫して手掛けることで、顧客の多様なニーズに応える体制を整えています。同社の事業活動は、化学製品の安定供給を支えるとともに、新たな価値の創出にも努めています。
経営方針
東洋合成工業は、不透明な世界経済の中で、特に半導体市場の成長に注目し、その需要拡大に伴う事業機会を捉えるための戦略を推進しています。同社は、2023年3月期から5年間の中期経営計画「Beyond500」をスタートさせ、電子材料分野でのさらなる需要拡大に対応するため、高純度合成や精製技術の強化、安定供給体制の構築に注力しています。この計画の下、売上高500億円以上、営業利益80億円以上、営業利益率16%以上を目指しています。
全社戦略として、人材育成、技術戦略の強化、経営基盤の強化に焦点を当てています。人材育成では、長期的な事業拡大に向けた仕事環境と人材育成環境への投資、組織機能の整備、次世代リーダーの育成を進めています。技術戦略では、顧客品質と生産性の両立を目指し、研究開発と製造技術の強化、高純度製造技術や工程管理のデジタルトランスフォーメーション(DX)による生産性向上に取り組んでいます。経営基盤の強化では、安全技術力の向上、財務体質の強化、環境配慮型エネルギーマネジメントの実現を目指しています。
セグメント戦略では、感光材セグメントと化成品セグメントにおいて、それぞれ事業拡大と事業強化を図っています。感光材セグメントでは、需要拡大に対応する生産能力の増強と、超高純度合成と生産性向上の両立を目指しています。化成品セグメントでは、超高純度溶剤の品質・開発・安定供給体制の強化に注力しています。
東洋合成工業は、これらの施策を通じて、企業価値の持続的な向上を目指し、世界No.1ダントツ企業として持続可能な脱炭素社会の実現に貢献していく方針です。