事業内容
高砂香料工業及びそのグループ企業(子会社39社及び関連会社1社)は、フレーバー、フレグランス、アロマイングリディエンツ、ファインケミカルの製造・販売を主軸に事業を展開しています。これらの事業は、飲料や冷菓、菓子、調理加工食品などに使用されるフレーバー、衣料用洗剤や柔軟剤、香粧品、芳香剤などに使用されるフレグランス、メントールやムスクなどの香料素材(アロマイングリディエンツ)、医薬品中間体や触媒、有機電子材料などの精密化学品(ファインケミカル)に分類されます。
同社は、日本国内において株式会社高砂ケミカル、高砂スパイス株式会社、高栄産業株式会社、高砂珈琲株式会社、高砂フードプロダクツ株式会社、株式会社高砂アロマス、株式会社高砂インターナショナルコーポレーション、南海果工株式会社、高砂香料西日本工場株式会社などの企業を有しています。
海外では、米州地域にTakasago International Corporation (U.S.A.)、Takasago de Mexico S.A.de C.V.、Takasago Fragrâncias E Aromas Ltda.など、欧州地域にTakasago Europe Perfumery Laboratory S.A.R.L.、Takasago Europe G.m.b.H.、Takasago International Chemicals (Europe), S.A.など、アジア地域にTakasago International (Singapore) Pte. Ltd.、Takasago International(India)Pvt. Ltd.、PT.Takasago International Indonesia、上海高砂・鑑臣香料有限公司、上海高砂香料有限公司、高砂香料(広州)有限公司などの企業を展開しています。
さらに、不動産賃貸やその他のサービス業も手掛けており、多岐にわたる事業を通じて、グローバルな規模での事業展開を行っています。
経営方針
高砂香料工業は、企業理念「香りを原点とする革新的な技術を通して、新しい価値を創造し続ける」を軸に、2040年に向けた長期ビジョン「Vision 2040」を掲げています。このビジョンでは、「人にやさしく、環境にやさしく」をスローガンに掲げ、多様な価値観の尊重、自然との共生、未知への挑戦、技術追求という四つの項目を企業としての姿勢としています。
同社は中期経営計画「New Global Plan-1(NGP-1)」を通じて、海外の成長促進、国内の利益改善、サステナビリティの推進という三つの基本方針を設定しています。特に、海外市場での安定成長を続けることでグループ業績全体を支え、国内市場では売上高の約4割を占めるにも関わらず、利益面での苦戦を克服し、安定した収益基盤を構築することを目指しています。
また、サステナビリティは全ての活動において重要な要素と位置付け、新たなプログラムを立ち上げて推進しています。さらに、顧客満足度向上、人材開発、事業成長戦略推進、利益体質改善、技術革新という五つの柱を設け、前中期経営計画「One-T」の基本方針を継承しつつ、継続的に取り組んでいます。
重点課題としては、グローバル経営基盤の整備、海外拠点の事業部門強化、合成事業生産体制の再構築、フレーバー・フレグランス製品生産効率性の追求、海外拠点と日本を繋ぐ人材開発、先端科学による競争力ある技術の創成、SDGsへの貢献を意識した製品開発など、組織横断的に取り組む七つの課題を定めています。これらの課題に対しては、グループ内での拠点間連携を強化し、社外との協力や共創も視野に入れた具体的な施策を実施していく方針です。