事業内容
同社は、金融業界向け事業と情報セキュリティ事業の二つの主要な事業セグメントを持っています。金融業界向け事業では、クレジットカード会社や銀行、証券会社を対象に、システム開発や保守を提供しています。特に、クレジットカードのFEP(Front End Processing)システムや不正検知システムの開発・保守に注力しています。FEPシステムは、カード決済情報をリアルタイムで処理し、24時間365日稼働することが求められています。
同社のFEPシステムは「NET+1」、不正検知システムは「ACEPlus」といった自社製品を中核に据え、顧客のニーズに合わせてカスタマイズされています。また、クラウドサービスとしても提供し、地方銀行や新規参入企業に対しても柔軟に対応しています。証券取引分野では、「will-Trade」という情報配信基盤システムを開発し、証券取引所からの市況情報を安全に処理する技術を提供しています。
情報セキュリティ事業では、業界を問わず、企業の内部情報漏えい防止やサイバー攻撃対策を行っています。自社製品「CWAT」を用いた内部情報漏えい対策や、海外製品を活用したサイバーセキュリティ対策を提供しています。ゼロトラストセキュリティの考え方に基づく製品やサービスも取り扱い、クラウド化やテレワークの進展に伴う新たな脅威に対応しています。
このように、同社は金融業界におけるシステム開発と情報セキュリティ対策を通じて、顧客の多様なニーズに応えています。特に、自社製品を活用したカスタマイズサービスやクラウドサービスの提供により、事業規模の拡大を図っています。
特集記事
経営方針
undefinedは、2025年6月期から始まる新たな3カ年中期経営計画「Transformation for the Future」を掲げ、事業の多角化と持続的な成長を目指しています。この計画では、決済・セキュリティ・テクノロジー領域を中心に、事業を積極的に展開し、新たな信頼性を創造することを目指しています。特に、決済領域では自社プロダクトを活かし、業界のDX化推進や不正利用対策スキームの構築を進めます。
セキュリティ領域では、収益性の高い自社プロダクトを中心に販売を強化し、IoTセキュリティにも注力します。また、他社との共創により、SOCのノウハウを蓄積し、新たなセキュリティエコシステムを提供します。新領域としては、データ通信・分析基盤事業において、高速・大容量・分析技術を活用し、成長市場への展開を模索します。
この3年間は「事業」「技術」「人財」の3つの変革に注力し、DNPグループとの連携を強化します。これにより、事業競争力を高め、多角化に向けた収益基盤の強化を図ります。最終年度である2027年6月期には、売上高190億円、営業利益28.5億円、ROE17.0%以上を目指しています。これらの目標を達成するため、各種施策を推進し、中長期的な安定成長を実現する方針です。