事業内容
WOWOW株式会社(以下、同社)とそのグループ企業は、放送番組の制作・調達を主軸に、BSデジタル有料放送サービスを提供しています。同社は、デジタルフルハイビジョンの2K3チャンネルと4K1チャンネルを運営し、一部時間帯では無料の広告放送も行っています。また、ケーブルテレビやCS、IPTVなどBS以外の伝送路を通じても同社の番組が放送されています。
さらに、同社は「WOWOWオンデマンド」という配信サービスを提供し、放送同時配信、ライブ配信、アーカイブ配信を行っています。連結子会社のWOWOWプラス株式会社は、「WOWOWプラス」や「歌謡ポップスチャンネル」の放送を手掛け、WOWOWエンタテインメント株式会社は番組中継収録などを行っています。また、関連会社の放送衛星システム株式会社は放送衛星の調達と運用を、ビーエス・コンディショナルアクセスシステムズ株式会社はデジタル放送の限定受信システム(CAS)のICカードの発行・管理を担当しています。
テレマーケティング事業では、連結子会社のWOWOWコミュニケーションズ株式会社が顧客管理とテレマーケティングを行っています。その他、フジ・メディア・ホールディングス株式会社やTBSホールディングス株式会社といった関係会社との間で映像・放送関連の取引があります。これらの事業活動を通じて、同社グループは多岐にわたるメディア・コンテンツとサービスを提供しています。
経営方針
WOWOW株式会社(以下、同社)は、放送・配信サービスを中心に、多様なジャンルのトップエンターテインメントを提供することを企業理念としています。同社は、デジタルマーケティングやコンタクトセンター運営、番組中継・映像制作、放送及びホテル・法人向け映像配信事業を展開するグループ企業と共に、放送・配信にとどまらないエンターテインメントの提供を経営の基本方針としています。
同社は、デジタルテクノロジーの進化や新型コロナウイルス感染症の影響により変化する事業環境の中で、競争激化に直面しています。これに対応するため、「10年戦略」と「中期経営計画(2021-2025年度)」を策定し、環境変化に適応した戦略を推進しています。長期ビジョン「10年戦略」では、社会に特別な価値を提供し、持続的な成長を目指しています。この戦略の下、「中期経営計画」では、会員事業構造の再設計を通じて、映像メディア業からコンテンツ・コミュニティ業への変革を目指しています。
2023年度は、「会員ファースト」と「独自性の追求」を方針とし、メディア・サービスの事業基盤復活、新規加入や利用促進、加入継続のためのマーケティング活動、データ活用によるカスタマーエクスペリエンスの向上など、複数の重点取組みを実行しています。また、メディア・サービス外の事業拡大や新規事業開発、業務削減/効率化を通じて、グループ収益力の拡大を図っています。
これらの戦略と取り組みを通じて、同社はコンテンツ体験の拡大とともに、お客さまに新たな価値を提供し、中長期的な成長を目指しています。