事業内容
カオナビは、少子高齢化や労働生産性の低迷など、日本社会の変化に対応し、テクノロジーを活用して個々の才能やキャリア形成を支援することを目的としています。同社は、企業の人材情報をクラウド上で一元管理し、データ活用を促進するタレントマネジメントシステム「カオナビ」を提供しています。このシステムは、社員の顔や名前、経験、評価、スキルなどの情報を一元管理し、可視化することで、最適な人材配置や育成をサポートします。また、人材情報の一元化、人事業務の効率化、経営の意思決定支援、評価運用の効率化など、戦略的人事の実現に貢献する機能を提供しています。
カオナビのビジネスモデルは、クラウドサービス型で、サブスクリプション(月額課金)モデルを採用しています。利用料金は従業員の登録人数に応じた料金体系で、利用プランによって料金が異なります。オプションサービスとして、「パルスサーベイ」や「申請ワークフロー」なども提供しています。
同社の強みは、柔軟性とユーザビリティに優れたシステム設計と、タレントマネジメントの成功確率を高めるサポート体制にあります。カオナビは、顧客自身でデータベースを自由にカスタマイズできる技術的特徴を持ち、セキュアなアクセス管理を可能にしています。また、3,000社以上の顧客を支援するノウハウを活用し、カオナビキャンパスやカオナビキャンパスLabを通じて、顧客と人事分野の専門家をつなぐサポートを提供しています。
2023年3月期におけるストック収益は5,156,219千円で、売上高ストック比率は86.1%、利用企業数は3,059社に達しています。カオナビは、顧客のサービス活用推進に注力し、低い解約率を維持することで、顧客体験価値の向上を図っています。
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経営方針
カオナビは、テクノロジーを活用して「はたらく」に革新をもたらし、個々の才能やキャリア形成を支援することを目的としています。同社は、人材情報を一元化したデータプラットフォームの構築を目指し、人事・人材関連サービスの領域で多様なサービスと連携することで、顧客体験価値の向上を追求しています。中期経営計画では、持続的な成長と企業価値の向上を目指し、継続的なARR(Annual Recurring Revenue)の成長、収益性の向上、非財務的活動の推進を重点領域としています。
カオナビは、利用企業数の拡大とARPU(Average Revenue Per User)の向上を通じて、ARRの成長を目指しています。これには、組織体制の強化、認知度の向上、パートナーの活用などが含まれます。また、収益性の向上に向けて、適切な投資配分を実施し、2028年3月期までに調整後営業利益率で20%以上を目指しています。
非財務的活動では、ステークホルダーの期待とパーパスとの関連度から、社会課題に対応する重要課題を特定し、個を尊重する社会の実現、脱炭素社会の実現、安全で使いやすいデータプラットフォーム、透明・公正なビジネスの4つの分野で取り組みを進めています。これには、人的資本経営の推進やカーボンニュートラルへの取り組みなどが含まれます。
カオナビは、技術革新を捉えた製品開発を継続し、サービスの改善と機能拡充に努めています。また、情報管理体制の強化やセキュリティの継続的な向上にも注力しています。これらの施策を通じて、カオナビは持続可能な成長を目指し、顧客体験価値の向上に貢献しています。