事業内容
事業内容
Guardant Health, Inc.(ガーダントヘルス)は、がんの早期発見システムの開発に取り組むヘルスケア企業。独自の血液ベースの検査、膨大なデータセット、高度な分析技術を駆使して、がん克服を目指している。Guardant Health, Inc.は、2020年9月現在、米国シリコンバレーを拠点としてリキッドバイオプシー(液体生検)からがん遺伝子異常を検出する、独自の最先端技術と解析パイプラインの研究開発から臨床応用への展開を行っている。
製品・サービス
Guardant Health, Inc.の『Guardant Health Oncology Platform』は、技術、臨床開発、規制、償還におけるGuardant Health, Inc.の能力を活用して、検査を商業的に行い、患者さんの臨床転帰を改善することで、医療費を削減できるように設計されている。
Guardant Health, Inc.はがんを全ステージで管理するという目標に向けて、『Guardant360』と『GuardantOMNI』という製品の販売も行っている。
進行期がん検査を目的として2014年に発売されたGuardant Health, Inc.の『Guardant360』は、7,000人以上の腫瘍専門医、50社以上のバイオ製薬会社に使用されている。『Guardant360』は、リキッドバイオプシー(血液による生体検査)であり、これは患者から血液サンプルを取って、血液中の遺伝子情報を解析することで、がん治療に対して、がん細胞がどう反応するかを調べるものである。
検査では「血液循環腫瘍DNA」、つまり血流内に排出された、死んだがん細胞のDNAを測定することでがんか否かを判定する。従来のがんの生体組織診断(生検)は内視鏡や針などを使って生体を傷つけ腫瘍組織を採取していたため患者の負担が大きく繰り返し行うことが困難であったものの、この検査法では血液サンプルを採取する程度の負担で済むため繰り返し行いやすい。
『GuardantOMNI』は、免疫腫瘍学と標的治療の両方の臨床開発プログラムを加速させるための包括的なゲノムプロファイリングツールとしてバイオ製薬企業に利用されている。
市場機会・成長戦略
Guardant Health, Inc.の液体生検検査は、組織生検の多くの課題に対応するものである。Guardant Health, Inc.の検査は、精密腫瘍学の範囲を疾患の早期段階にまで拡大し、患者の転帰を改善し、医療費を削減することにつながるものである。
Guardant Health, Inc.現在提供している商業製品およびパイプライン製品の市場機会は、米国で350億ドルを超えると推定されており、臨床医やバイオ医薬品の顧客が、以下のような早期から後期のがん疾患に対処するためのアプリケーションによって構成されている。
進行期がん患者における治療法の多様化
Guardant Health, Inc.は、『Guardant360』および『GuardantOMNI』検査で、臨床包括的な液体生検市場を開拓している。「SEER Cancer Registry」という統計データに基づき、米国の転移性がん患者の総数は約70万人と推定されている。組織ベースの治療法選択検査として入手可能な価格で、患者さんが病気の経過中に平均2回検査を受けられると仮定する場合、これらの患者さんにおける治療法選択の潜在的な市場機会は約40億ドルになると推定される。
さらに、Guardant Health, Inc.の顧客が臨床試験に関連して当社の検査を使用した場合の標準的な価格に基づけば、バイオ医薬品企業が使用している製品購入代金は約20億ドルに達している。この2つを組み合わせることで、治療薬の市場機会の総計を推定した場合、後期がん患者における選択的治療法の開発には約60億ドルが必要とされていることがわかる。
Guardant Health, Incのサービスを利用すれば、これらにかかる費用を大幅に削減することができる。Guardant Health, Inc.の『Guardant360』検査は、74のがん関連遺伝子を測定する分子診断検査であり、『GuardantOMNI』検査はより広範な500遺伝子パネルを有している。どちらも血中の循環腫瘍DNAを分析する検査である。『Guardant360』検査は、臨床医によって10万回以上も使用されており、固形がんの進行期の患者さんにどの治療法が有効であるかの情報提供に役立っている。
『Guardant360』検査と『GuardantOMNI』検査は、バイオ製薬会社で、トランスレーショナルサイエンス研究、臨床試験登録、医薬品開発、承認後の商業化を促進するためのターゲット患者集団の特定など、さまざまな用途で使用されていることから、こうした検査の制精度を高め、商用利用を目指すことで成長していく。