事業内容
Delta-Fly Pharmaは、がん治療薬の研究開発に特化したバイオテクノロジー企業です。同社は、がん患者の全体を診ることに重点を置き、安心して家族のがん患者に勧められる治療法を提供することを企業理念としています。そのために、同社は「モジュール創薬」という独自の創薬方法を採用しています。この方法では、既存の抗がん活性物質を「モジュール」として利用し、創意工夫を加えて新規抗がん剤を創製します。これにより、研究開発の効率が高く、開発期間が短縮され、開発リスクが低減されるという利点があります。
Delta-Fly Pharmaの開発パイプラインには、複数の抗がん剤候補が含まれています。例えば、DFP-10917は、がん細胞周期調節作用により、再発・難治性急性骨髄性白血病に対する治療薬として開発されています。米国で第3相試験中、日本では第1相試験中です。また、DFP-14323は、がん免疫機能調整作用により、肺がん等に対する治療薬として開発されており、日本で第3相試験の準備中です。さらに、DFP-11207は、がん細胞代謝調節作用により、固形がん(膵がん等)に対する治療薬として米国で第2相試験の準備中です。
これらの開発品は、がん治療の新たな選択肢となることを目指しており、Delta-Fly Pharmaは、これらの候補化合物の開発を通じて、がん患者の生存期間の延長や生活の質の向上に貢献することを目指しています。同社は、外部資源の有効活用や製薬会社等との提携を通じて、事業を推進しており、提携製薬会社からの収入を主な収益源としています。
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経営方針
Delta-Fly Pharmaは、がん治療薬の研究開発に特化した企業として、独自の「モジュール創薬」技術を駆使し、新規抗がん剤の開発に注力しています。この技術は、既存の抗がん剤を構成単位(モジュール)として利用し、創意工夫を加えることで、臨床上の有効性と安全性のバランスを向上させた治療薬を創出する方法です。同社の目標は、がん患者の生活の質(QOL)の向上に貢献することにあります。
同社の中期経営計画では、新規抗がん剤の早期上市を最重要課題と位置づけています。そのために、開発パイプラインの計画的な推進、新規開発化合物の探索、そして提携パートナーの開拓によるライセンス契約の締結を重点的に進めています。特に、DFP-10917、DFP-14323、DFP-17729などの開発品は、臨床試験段階にあり、これらの進展は同社の成長戦略において中心的な役割を担っています。
また、Delta-Fly Pharmaは、開発パイプラインの充実と財務体質の強化を目指しています。これには、国内外の製薬会社とのライセンス契約による収入の確保、株式市場等からの資金調達、そして適切な人材の確保が含まれます。同社は、これらの戦略を通じて、がん治療薬の研究開発におけるリーダーとしての地位を確立し、がん患者に新たな治療選択肢を提供することを目指しています。
Delta-Fly Pharmaの成長戦略は、独自技術の活用、開発パイプラインの強化、そして国内外の提携による収益基盤の確立に焦点を当てています。これらの取り組みは、がん治療の新たな地平を開くことに貢献するとともに、同社の持続可能な成長を支える基盤となるでしょう。