事業内容
ワールドグループは、多岐にわたる事業セグメントを持つ企業であり、その主な事業内容は以下の通りです。
まず、ブランド事業では、国内外で婦人、紳士、子供衣料品および服飾雑貨の販売を行っています。国内では、百貨店やショッピングセンターを中心に、ミドルアッパー業態とミドルロワー業態での展開をしており、インティメイトウェアなども取り扱っています。また、国内ライフスタイルブランドでは、服飾雑貨や生活雑貨、ジュエリー、革小物などを展開。海外では、アジアを中心に独資または合弁での展開を行い、日本のブランド事業会社からの輸入品や現地で企画・調達した商品を販売しています。投資サブセグメントでは、収益性の向上や外部企業との連携を通じた事業再生や成長支援に取り組んでいます。
デジタル事業においては、B2BソリューションとB2Cネオエコノミーを軸に、デジタル技術を活用した新サービスの開発や提案を行っています。B2Bソリューションでは、Eコマースプラットフォーム「ワールドオンラインストア」の運営や、物流インフラの提供、基幹システムの刷新などを行い、B2Cネオエコノミーでは、シェアリングやダイレクト販売、カスタマイズサービスなど新たなビジネスモデルの開発に注力しています。
プラットフォーム事業では、アパレルプラットフォームを中心に、生産から販売、事務サービスまで、多業態・多ブランドを支える基盤として機能しています。生産プラットフォームでは、国内製造子会社や協力縫製メーカーを通じた商品供給、販売プラットフォームでは、直営店の販売代行や店舗開発、アウトレット運営などを行っています。また、シェアードサービスプラットフォームでは、事務処理の代行サービスを提供し、ライフスタイルプラットフォームでは、什器・家具の製造販売や空間・店舗デザインの提供を行っています。
これらの事業を通じて、ワールドグループは、アパレル業界における総合的なサービス提供を目指しています。
経営方針
ワールドグループは、顧客価値と生産性の最大化を目指し、消費者を起点にした一気通貫のビジネスモデル「スパークス(SPARCS)」構想を推進しています。この構想は、ファッション産業におけるビジネスモデルの連携を強化し、在庫ロスと機会ロスを最小化することを目的としています。同社は、このモデルを日々進化させ、IT技術を駆使して事業基盤をアップデートし続けています。
中期的な基本方針として、ワールドグループは「ワールド・ファッション・エコシステム」の実現を目指しています。これは、デジタル技術を活用したプラットフォームやサービスを通じて、多様なブランドやファッションの楽しさをロス・ムダなく顧客に届けることで、持続可能な産業世界を追求する戦略です。コロナ禍の環境下でテクノロジーが日常生活に浸透する中、新たな価値の提供と社会的課題の解決に向けた投資や活動に力を入れています。
経営上の目標達成においては、「コア営業利益」を最も重要視する経営指標としており、この持続的な向上を成長性の視点での重要指標に位置付けています。また、非アパレル事業の拡大も図っており、連結コア営業利益に占める非アパレル事業の割合を約50%維持することを目標としています。
ワールドグループは、ブランド事業の強化、デジタル事業の拡大、プラットフォーム事業の提供を通じて、多様なテクノロジーとの連携や新たなビジネス・シーズの育成に注力しています。これらの取り組みを通じて、顧客の変化に適合した次世代型ファッション・サービスの開発を推進し、更なる付加価値の創造を目指しています。