事業内容
沿革・会社概要
Canopy Growth Corporation(キャノピー・グロース)は、カナダのオンタリオ州に本社を置くグローバルな大麻製品企業である。Canopy Growthは、2009年にLW Capital Pool Inc.として設立された。カナダでは2001年から医療用大麻が販売されており、当初は医療用大麻事業のみを行っていた。
2014年にTweed Marijuana Inc.に社名変更し、翌2015年にCanopy Growth Corporationに社名変更。 2018年5月に、ニューヨーク証券取引所に上場。2019年にカナダで嗜好用大麻が合法化された後、レクリエーション用大麻製品の製造・販売に進出した。
事業内容
Canopy Growth(キャノピー・グロース)は、世界各国で事業を展開する大麻製品企業である。Canopy Growthは、カナダでは大麻法に基づき、また国際的に適用される法律、規制、許可に基づき、様々な種類の大麻、ヘンプをベースとした多様な消費者向け製品を生産・販売している。Canopy Growthの中核事業はカナダ、米国、ドイツ、英国にあり、オーストラリア、デンマーク、ペルー、ブラジルでは発展途上の市場がある。
Canopy Growthは、原料については現地のサプライヤーを、製剤化・カプセル化についてはコロンビアに拠点を置くグローバル企業であるProcaps S.A.S.を活用した製造アプローチを採用している。
カナダ市場
『Tweed』『Tokyo Smoke』のブランドで、カナダ国内に34店舗の大麻小売店を展開しており、そのうち22店舗が法人所有の店舗で、残りは個人経営の店舗となっている(2020年5月29日時点)。
2020年4月、Canopy Growthの『Storz & Bickel Volcano Medic 2』がカナダ保健省より医療用大麻気化器として医療ライセンスを取得した。これにより、Canopy Growthの医療用大麻部門であるSpectrum Therapeuticsを通じた流通を含め、カナダ国内の医療機関、クリニック、患者への流通が可能となった。
欧州医療用大麻市場
Canopy Growthの子会社 Spectrum Therapeuticsは、医療用大麻製品の多様なポートフォリオを、カナダと数カ国の医療関係者に向けて製造・販売している。Canopy Growthは、2019年4月に買収したCannabinoid Compound Company(C3)の統合を進めている。C3は、欧州最大のカンナビノイド系製薬会社であり、欧州4カ国で登録されている吐き気を抑える「ドロナビノール」の大手メーカーである。
Canopy Growthは、サプライチェーンを強化するために、デンマークでの大麻の栽培と加工に対して規制当局の承認を取得した。また、C3の買収により、天然抽出と合成カンナビノイドの生産に特化した2つの施設が欧州での事業展開に加わった。
オーストラリアおよび南米市場
Canopy Growthは、グローバルブランドである『Spectrum Therapeutics』を通じて、2019年5月にオーストラリアで医療用大麻製品の販売を開始した。
コロンビアでは、2020年4月に、多国籍大麻企業であるClever Leavesと医療用大麻の供給契約を締結した。
米国事業
Canopy Growthは2019年6月に、米国大麻オペレーターのAcreageと、米国連邦法の大麻規制撤廃後に同社を買収するアレンジメント契約を締結した。Acreageは2019年12月、イリノイ州、メイン州、マサチューセッツ州、オレゴン州の厳選されたディスペンサリーで、ライセンス契約に基づき、『Tweed』ブランドの大麻製品の販売を開始した。
Canopy Growthは2019年12月、州法で禁止されていない米国の特定の州において、『First & Free』ブランドで、麻由来のCBDオイルとソフトジェルのラインを発売した。
製品・サービス
大麻製品
Canopy Growthは、ドライフラワー、オイル、濃縮物、ソフトジェルカプセルなど、様々な大麻製品を製造・販売している。抽出技術を用いて、THCとCBDの比率の異なる大麻オイル製品を製造することで、独自の医療ニーズに対応している。
「カンナビス2.0」製品
2019年10月17日、大麻法に基づく規制の一部改正に伴い、カナダにおける「カンナビス2.0」製品が合法化された。Canopy Growthは、2020年から大麻入りチョコレート、大麻入り飲料、電子大麻製品の発売を開始した。
Canopy Growthの大麻入り飲料は、『Tweed』『Quatreau』『Houseplant』『Deep Space』のブランドで、様々なフレーバーやサイズで提供される予定である。大麻法の規制に基づき、1パッケージあたり10ミリグラムのTHCを上限として、THC、CBD、またはその組み合わせを含んでいるが、Canopy Growthの大麻入り飲料のほとんどは2ミリグラムの濃度で提供されている。
電子大麻の『JUJU Power』ブランドでは、大麻ベープカートリッジとの互換性を考慮して、充電式とコンパクトなバッテリーを提供している。一部のデバイスにはBluetooth接続機能が搭載されており、ユーザーはAndroidスマートフォンから特定の温度をロックしたり、位置を特定することができる。
ヘンプ由来のCBD製品
州法で禁止されていない米国の特定の州で販売されているCanopy Growthのヘンプ由来のCBD製品には、以下のものが含まれる。
『First & Free』は、セルフケアに積極的な消費者のためにデザインされたCBDベースのブランドである。カンナビノイドの研究開発と臨床の専門知識を、精製されたヘンプ由来のCBD技術と組み合わせたもので、オイルとソフトジェル、外用クリームが含まれている。
『This Works』は、臨床的に証明された98%天然のスキンケア成分に、1%の純粋なヘンプ由来のCBDをブレンドしている。Canopy Growthが買収した『This Works』の製品群は、英国で2020年4月に『This Works』のeコマースプラットフォームおよびAmazonを含むサードパーティで販売を開始した。アイルランド、ドイツ、米国の顧客は、『This Works』のeコマースプラットフォームで製品を購入することができる。
Canopy Growthが買収したBioSteel Sports Nutrition Inc.の『BioSteel』は、安全で健康的で効果的な栄養補給を提供するスポーツ栄養ブランドである。『BioSteel』のスポーツ用CBD製品はすべて米国で製造されており、純度99%のCBDと0.3%未満のTHCが含まれている。