事業内容
KPPグループホールディングスは、自社および子会社94社(国内11社、海外83社)、関連会社8社(国内6社、海外2社)で構成される企業グループです。同社の主要事業は、王子製紙㈱や日本製紙㈱などの大手製紙会社から仕入れた紙類の国内外への販売です。加えて、不動産の賃貸業や紙製品の加工業も手掛けています。
事業セグメントは主に3つに分かれており、それぞれが異なる地域を対象としています。北東アジアセグメントでは、紙、板紙、パルプ・古紙、その他関連物資の販売を行っており、国際紙パルプ商事㈱や大同紙販売㈱、むさし野紙業㈱などが主な関係会社です。欧州/南米セグメントでは、紙や板紙の販売を中心に、Antalis S.A.S.やAntalis Franceなどが関連会社として挙げられます。アジアパシフィックセグメントでは、Spicers LimitedやSpicers Australia Pty Ltdなどを含む、紙、板紙、パルプ・古紙の販売を展開しています。
また、不動産賃貸事業も行っており、これはKPPグループホールディングス自体が担っています。これらの事業を通じて、同社グループは紙製品の販売から不動産の賃貸まで、幅広いサービスを提供していることがわかります。
経営方針
KPPグループホールディングスは、独自の経営理念「KPP GROUP WAY」を基盤に、持続可能な社会の実現に向けた成長戦略を推進しています。この理念は、ミッション、ビジョン、バリュー、そしてKPPグループ憲章から構成されており、全社員が共有しています。特に、同社のビジョン「GIFT+1」は、2024年の同社100周年に向けた長期経営ビジョン「GIFT+1 2024」に基づいており、全ての事業活動にESGの要素を取り入れることを意味しています。
同社は、環境関連商品の開発・流通や循環型ビジネスの構築・提案など、様々な取り組みを通じて、ステークホルダーへの貢献とグローバルな成長を目指しています。また、経営情報の適時・適切な開示にも努め、社会に開かれた企業としての姿勢を強化しています。
中期経営計画では、「長期経営ビジョンGIFT+1 2024」の達成に向け、総合循環型経営の促進、海外グループ企業とのシナジー創出、環境事業の推進・拡大、グローバル・ガバナンスの充実、サステナビリティ・マネジメントの推進、コンプライアンス体制の強化など、幅広い課題に取り組んでいます。
具体的には、サステナブルな社会の実現に貢献する循環型ビジネスモデルの構築、グローバルネットワークを活用したビジネスモデルの展開、化石エネルギー中心の産業構造からクリーンエネルギー中心への転換(グリーントランスフォーメーション)への対応、持株会社体制への移行によるグローバル・ガバナンスの強化など、多角的な戦略を実行しています。
これらの戦略は、同社が直面する紙パルプ産業の市場環境の変化、デジタル化の進展、環境問題への対応など、外部環境の変化に柔軟に対応し、持続可能な成長を実現するためのものです。