メドレックス【4586】 グロース(内国株式)

独自の経皮吸収型製剤技術を活用し、帯状疱疹後神経痛治療薬「Lydolyte」やアルツハイマー治療薬「MRX-7MLL」などの新薬開発を行う創薬企業。

メドレックス【4586】 グロース(内国株式)

独自の経皮吸収型製剤技術を活用し、帯状疱疹後神経痛治療薬「Lydolyte」やアルツハイマー治療薬「MRX-7MLL」などの新薬開発を行う創薬企業。

事業内容

メドレックスは、独自の経皮吸収型製剤技術を基に新たな医薬品を開発する創薬企業です。主に「ILTS®(Ionic Liquid Transdermal System)」と「NCTS®(Nano-sized Colloid Transdermal System)」という技術を用いて、薬効の最大化や副作用の低減を目指しています。これにより、飲み忘れ防止や経口投与が困難な患者への投与を可能にし、新たな付加価値を持つ医薬品を生み出しています。

メドレックスは、米国の子会社MEDRx USA INC.と共に事業を展開しています。現在、同社は複数の医薬品候補を開発中で、特に「MRX-5LBT(リドカインテープ剤)」は、帯状疱疹後の神経疼痛治療薬としてFDAに新薬承認申請を行っています。また、「MRX-4TZT(チザニジンテープ剤)」や「MRX-9FLT(フェンタニルテープ剤)」などの開発も進行中です。

さらに、メドレックスは、自己接種が可能なマイクロニードルの研究開発にも取り組んでいます。この技術は、ワクチンや核酸医薬の無痛経皮投与を可能にし、高い免疫応答が期待されるデバイスとして注目されています。2020年からは、医療用医薬品やワクチン用途のマイクロニードル治験薬工場を稼働させ、国内外の製薬会社と共同研究を進めています。

メドレックスのビジネスモデルは、開発した医薬品候補を製薬会社と提携し、契約一時金やマイルストンフィー、製品売上やロイヤルティを通じて収益を得る形です。これにより、リスクとリターンのバランスを取りながら成長を目指しています。

経営方針

メドレックスは、独自の経皮吸収技術を活用した創薬パイプラインの開発を進め、企業価値の最大化を図っています。2023年には、Alto Neuroscienceとの提携により新たな臨床ステージのパイプラインを加え、成長の基盤を強化しました。特に、帯状疱疹後の神経疼痛治療薬「MRX-5LBT」のFDA承認取得を目指し、2024年内の上市を計画しています。

同社は、製薬会社とのパートナーシップ構築を重視し、開発権や販売権のライセンスアウトを通じて収益を得る戦略を採用しています。これにより、財務基盤の強化と持続的な成長を目指しています。特に、「MRX-4TZT」の開発再開や「MRX-9FLT」のファスト・トラック指定取得など、各パイプラインの進展が重要な経営課題となっています。

また、メドレックスは開発資金の確保にも注力しています。新株予約権の行使による資金調達を通じて、創薬パイプラインの価値向上を図り、企業価値の向上を目指しています。さらに、優秀な人材の確保と育成を進め、多様性とチャレンジ精神を尊重する企業風土を醸成しています。

内部統制の強化も重要視しており、取締役会の監督機能を強化するため、監査等委員会設置会社への移行を計画しています。これにより、経営の健全性と透明性を一層向上させる方針です。メドレックスは、これらの戦略を通じて、持続的な成長と企業価値の最大化を目指しています。