事業内容
ダイトは、医薬品業界において原薬および製剤の製造販売を主な事業としています。同社は、ダイト、連結子会社の大和薬品工業株式会社、Daito Pharmaceuticals America, Inc.、大桐製薬(中国)有限責任公司から構成され、医療用医薬品や一般用医薬品の製造販売、製造受託、健康食品の販売を行っています。医薬品事業に特化した単一セグメントで、原薬と製剤の一貫した製造体制を持ち、国内外の医薬品メーカーと幅広く取引しています。
ダイトの主な製品には、医薬品の原材料である原薬と、医療用医薬品や一般用医薬品の製剤があります。原薬は、医薬品の製造に必要な化学物質で、製剤はこれを加工して使いやすくしたものです。医療用医薬品は、処方箋が必要な新薬とジェネリック医薬品に分かれ、一般用医薬品は処方箋なしで購入可能なものです。ダイトは、ジェネリック医薬品の普及に対応し、国内外のジェネリックメーカーに原薬を供給しています。
製剤においては、ダイトは国内大手メーカーからの製造受託を行い、ジェネリック医薬品の開発・製造も手がけています。新薬メーカーが製造を外部に委託するニーズが高まる中、ダイトは高い品質管理能力と多様な剤形に対応できる生産設備を持ち、信頼を得ています。研究開発と製造に経営資源を集中させ、医療機関への営業は行わず、販売は他の医薬品メーカーと連携しています。
ダイトの海外展開として、Daito Pharmaceuticals America, Inc.は米国市場での活動を支援し、大桐製薬(中国)有限責任公司は中国市場での製剤販売と製造受託を行っています。これにより、ダイトは国内外での事業拡大を図り、多様なニーズに応える体制を整えています。
経営方針
ダイトは、医薬品業界における成長を目指し、中期経営計画「DTP2027」を策定しています。この計画では、2027年5月期に連結売上高57,000百万円、連結営業利益6,000百万円を目指しています。成長戦略の柱として、既存ビジネスの効率化、中国ビジネスの強化、新規ビジネスへの参入、PBR1倍割れ対策と資本配分の高度化、人的資本への投資を掲げています。
既存ビジネスの効率化では、製品ポートフォリオの見直しを進め、利益率の向上を図ります。また、中国ビジネスの強化では、現地企業との提携を深め、中国市場での原薬・製剤の販売を拡大します。新規ビジネスとしては、オーファンドラッグの開発・受託に注力し、国内外での市場拡大を狙います。
資本配分の高度化では、資本コストを考慮した投資判断を行い、株主価値の向上を目指します。さらに、人的資本への投資として、柔軟な働き方の推進や次世代リーダーの育成を進め、組織の強化を図ります。これらの戦略を通じて、ダイトは持続的な成長と競争力の強化を目指しています。