事業内容
同社は、抗がん剤の基礎研究から臨床開発までを手がける創薬企業であり、医薬品事業の単一セグメントを持っています。具体的には、創薬コンセプトの検討や医薬品候補化合物の選別、動物実験、臨床試験のデータ収集・解析を行っています。独自の創薬アプローチを活かし、特定領域に絞った創薬を行うことで、技術とプロダクトの両方を自社で創出することを目指しています。
同社の開発パイプラインには、CBP501やCBS9106といった医薬品候補化合物が含まれています。CBP501は、免疫系抗がん剤との併用で効果が期待される抗がん剤で、膵臓がんを対象に臨床第2相試験を終えています。CBS9106は、米国のStemline Therapeutics社にライセンス供与され、臨床第1相試験を完了しています。これらの開発を通じて、同社は新薬の承認獲得と収益化を目指しています。
同社は、基礎研究を継続し、次世代パイプラインの創出を図ることを重要な課題としています。また、直接金融による資金調達を行い、開発を加速させることも優先課題としています。製薬企業との戦略提携を含む開発体制の選択においては、提携に依存しない開発戦略を立案し、企業価値の最大化を図っています。
さらに、同社は外部機関との連携を活用し、基礎研究から臨床開発までの各ステップで提携関係を構築しています。東京大学医学部附属病院や静岡県立大学との共同研究を進めるほか、抗がん剤の臨床開発に専門性を持つCROとの提携も行っています。また、科学顧問会議を組成し、研究開発への貢献が期待できる科学者との情報交換や議論を行っています。
経営方針
undefinedは、独自の創薬エンジンを活用し、基礎研究から臨床開発までを手がける創薬企業です。特に、がん領域における新薬開発に注力しており、免疫チェックポイント阻害抗体との併用療法を中心に、抗がん剤の開発を進めています。これにより、技術とプロダクトの両方を自社で創出し、付加価値の獲得を目指しています。
undefinedの成長戦略の中核には、CBP501の開発があります。CBP501は、シスプラチンと免疫チェックポイント阻害抗体との併用で薬効が増強されることが確認されており、同社はこの併用療法を主軸に据えています。現在、臨床第2相試験を成功裏に終え、次の臨床試験の準備を進めています。この開発の成否が、同社の中長期的な企業価値の源泉となると考えられています。
また、undefinedは創薬エンジンの改良と新規化合物パイプラインの獲得にも注力しています。正常細胞とがん細胞の細胞分裂過程の違いに着目した独自のスクリーニング手法を用い、CBP501やCBS9106といった候補化合物を創出しています。さらに、「がん免疫」や「がん幹細胞」に着目した新たな候補化合物の創出も進めており、CBT005やCBP-A08といった次世代パイプラインの獲得を目指しています。
undefinedは、開発戦略推進のための資金調達も重要視しています。製薬企業との戦略提携を通じて資金需要に対応し、必要に応じて新株発行などの手段で資金を調達しています。これにより、抗がん剤の開発体制を強化し、企業価値の最大化を図っています。