事業内容
小野薬品工業およびそのグループ会社は、医薬品部門における事業を展開しています。2023年3月31日現在、同社グループは13の子会社と1つの関連会社で構成されており、医薬品事業が単一のセグメントとして位置づけられています。
同社グループは、医療用および一般用医薬品の製造・販売を主軸に事業を行っており、特に医療用医薬品の研究開発に注力しています。これにより、医療用医薬品は同社グループの主力分野とされています。
関連会社としては、韓国小野薬品工業㈱や台灣小野藥品工業股份有限公司が販売および販売支援を担当しています。また、小野薬品ヘルスケア㈱、東洋製薬化成㈱、㈱ビーブランド・メディコーデンタル、㈱ナミコスが製造・販売を、オノ・ファーマ・ユーエスエー インクやオノ・ファーマ・ユーケー・リミテッドが医薬品の臨床開発・導出入活動をそれぞれ行っています。
さらに、オノ ベンチャー インベストメント インク、オノ ベンチャー インベストメント ファンド I エルピー、小野デジタルヘルス投資合同会社、小野薬品ユーディ㈱、㈱michitekuなどが、投資やデジタルヘルス関連の事業を展開しています。これらの活動を通じて、小野薬品工業グループは医薬品事業のさまざまな側面をカバーし、医療分野における革新的な貢献を目指しています。
経営方針
小野薬品工業は、医薬品業界における革新的な貢献を目指し、病気と苦痛に対する人間の闘いを支援する企業理念のもと、医療ニーズに応える新薬の創製に注力しています。同社は、グローバルスペシャリティファーマとしての地位を確立するため、四つの成長戦略を推進しています。これには、製品価値の最大化、パイプラインの強化とグローバル開発の加速、欧米での自社販売の実現、そして事業ドメインの拡大が含まれます。
製品価値の最大化では、患者とその家族のウェルビーイングを実現することを目指し、スピーディーかつ効果的な開発、競争力のあるマーケティング、精緻な情報提供・収集に取り組んでいます。パイプライン強化とグローバル開発の加速では、がんや免疫疾患、中枢神経疾患などの医療ニーズの高い領域に焦点を当て、独自性の高いパイプラインの充実を図っています。
欧米自販の実現に向けては、海外での自社販売体制の整備に努め、特に米国でのプロジェクト開発を加速させています。事業ドメインの拡大では、ヘルスケア分野のニーズに応える新たな価値を提供するため、機能性表示食品やデジタルヘルス分野への進出を進めています。
これらの成長戦略を支えるため、人的資本、企業ブランド、デジタル・IT基盤などの無形資産の拡充にも注力しています。特に、デジタルトランスフォーメーションを推進し、グローバル化を見据えたIT基盤の刷新に取り組んでいます。小野薬品工業は、これらの戦略を通じて、医薬品業界における革新的なリーダーとしての地位を確立し、持続可能な成長を目指しています。