事業内容
三洋化成工業とそのグループ企業は、多岐にわたる事業セグメントを展開しています。これらには生活・健康産業関連、石油・輸送機産業関連、プラスチック・繊維産業関連、情報・電気電子産業関連、環境・住設産業関連などが含まれます。各セグメントでは、製造・販売活動に加え、技術供与や物流、その他のサービスを提供しています。
生活・健康産業関連では、洗剤やヘアケア製品用の界面活性剤、殺菌・抗菌剤、ポリエチレングリコール、紙パルプ用薬剤、高吸水性樹脂などを製造・販売しています。これらの製品は、三洋化成工業自身やサンヨーカセイ(タイランド)リミテッド、サンケミカル㈱、サンノプコ㈱、SDPグローバル㈱などのグループ企業によって手がけられています。
石油・輸送機産業関連では、ポリウレタンフォーム原料、自動車内装表皮材用ウレタンビーズ、変速機用やエンジン用オイルの潤滑油添加薬剤などを提供しており、これらは三洋化成工業やサンケミカル㈱、三洋化成精細化学品(南通)有限公司などが製造・販売しています。
プラスチック・繊維産業関連では、永久帯電防止剤、顔料分散剤、樹脂改質剤、塗料用薬剤、繊維用薬剤などを製造・販売。これらは三洋化成工業やサンヨーカセイ(タイランド)リミテッド、サンノプコ㈱が担当しています。
情報・電気電子産業関連では、複写機やプリンター用トナーバインダー、重合トナー中間体、アルミ電解コンデンサ用電解液、半導体加工用薬剤などを三洋化成工業が製造・販売しています。
環境・住設産業関連では、廃水処理用高分子凝集剤やポリウレタン断熱材の原料などを提供。これらは三洋化成工業やサンケミカル㈱が手がけています。
さらに、物流セグメントでは、三洋化成ロジスティクス㈱や塩浜ケミカル倉庫㈱が保管・出荷業務、工場内荷役作業、運送などを行っています。これらの事業活動を通じて、三洋化成工業グループは幅広い産業分野でのニーズに応えています。
経営方針
三洋化成工業は、社是「企業を通じてよりよい社会を建設しよう」のもと、経営方針「WakuWaku Explosion 2030」を策定し、環境と調和した循環型社会、健康・安心にくらせる社会、一人ひとりがかがやく社会の実現を目指しています。この経営方針に基づき、カーボンニュートラルへの貢献、QOL(生活の質)の向上、働きがいの向上を三つの主要ミッションとして掲げ、2030年度には全従業員が誇りを持ち、働きがいを感じるグローバルでユニークな高収益企業に成長することを目標にしています。
しかし、COVID-19の長期化やウクライナ情勢によるエネルギー価格の高騰などの外部環境変化により、基盤事業の見直しや新たな成長軌道への取り組みに遅れが生じ、2023年3月期の業績は期初計画未達となりました。これを受け、三洋化成工業は「新中期経営計画2025-ありたい姿に向けた変革の加速-」を策定しました。この計画では、2025年度までの収益改善と持続的な成長のために、高付加価値製品群へのリソース投入、サプライチェーン全体での効率化と収益改善、ウレタン事業と高吸水性樹脂事業の構造改革に特に注力します。
また、新中期経営計画では、カーボンニュートラルとQOLの向上に貢献する製品群への研究開発投資と設備投資の加速、サプライチェーンの改革、海外関係会社での生産設備増強や販売機能強化による拡販など、具体的な戦略を定めています。これらの取り組みを通じて、三洋化成工業は2025年までに収益改善を達成し、将来にわたって持続的な成長を遂げることを目指しています。